先週のチェコGPに続いて、今シーズン初の2連戦となるオーストリアGP。チェコGPではドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が優勝、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)が2位に入賞し、ドゥカティが今季2度目のワン・ツー・フィニッシュを達成。好調の波に乗って、2年連続でドゥカティが優勝しているレッドブル・リンクに臨む。
マルク・マルケス(ホンダ)はチェコGPでは3位に終わったものの、ランキングトップを堅持。ランキング2位のバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)との差を49ポイントに広げた。マルケスは昨年のオーストリアGPではポールポジションを獲得、決勝でも最後までドヴィツィオーゾと競り合い、2位に入賞している。
ロッシはチェコGPでは序盤にトップ争いをリードしながらも遅れ、最終ラップの最終コーナーでカル・クラッチロー(ホンダ)を抜いて4位入賞。マルケスとのポイント差は46ポイントから49ポイントに広がったものの、最小限に留めた。レッドブル・リンクでは2016年に4位、2017年は7位。ロッシにとって優勝経験のないコースのひとつ。
チェコGPで優勝したドヴィツィオーゾはロッシから19ポイント差のランキング3位に浮上。チェコGPで転倒し、今季初のノーポイントに終わったマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はドヴィツィオーゾから4ポイント差のランキング4位に後退した。チェコGPで2位に入賞したホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)もランキング5位に浮上。ビニャーレスとの差は4ポイントに縮まった。
ランキング3位以下のポイントテーブルは僅差の接戦で、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)がロレンソから8ポイント差のランキング6位。ザルコはMoto2時代の2016年のオーストリアGPではポール・トゥ・ウインを達成、MotoGP1年目の昨年は5位に入賞している。
ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)がザルコから3ポイント差のランキング7位、クラッチローがペトルッチから3ポイント差のランキング8位につける。レッドブル・リンクではペトルッチが2016年に11位、昨年はリタイア、クラッチローは2016年、2017年共に15位入賞に止まっている。
2016年のオーストリアGPでMotoGPクラス初優勝となるポール・トゥ・ウインを飾った経験を持つアンドレア・イアンノーネ(スズキ)はランキング9位。スズキ1年目の昨年は11位に終わったが、2年目の今年は再びトップ争いに加わることができるかどうかに注目。ジャック・ミラー(ドゥカティ)がランキング10位、アレックス・リンス(スズキ)がランキング11位に続く。
ダニ・ペドロサ(ホンダ)はランキング12位。ペドロサは昨年のオーストリアGPでは3位に入賞した経験を持つ。今レースでは今シーズン初表彰台獲得をねらう。
中上貴晶(ホンダ)はランキング21位。前戦チェコGPではノーポイントに終わった。Moto2時代の2016年に7位、昨年は6位に入賞した経験を持つレッドブル・リンクで、フランスGP以来となる入賞圏内フィニッシュをめざす。
なお、前戦チェコGPの決勝朝のウォームアップセッションで転倒負傷したポル・エスパルガロ(KTM)はKTMのホームレースとなる今レースを欠場することになった。ポル・エスパルガロは検査の結果、左鎖骨にヒビが入っていたが、手術は行なわない。チェコGP終了時点で首の痛みを訴え、腫れていたことから今週いっぱい入院して様子を見る見込み。また、ワイルドカード参戦を予定していたミカ・カリオ(KTM)も、ドイツGPで負傷した右膝の靭帯を損傷して手術を受けたことから今レースを欠場することになり、KTMはホームレースにブラッドリー・スミス(KTM)ひとり体制で臨むことになった。
