マルケス:ブリヂストンタイヤの方が簡単だった。だけど、ミシュランタイヤで良いことはレースウイーク中、ひとつのタイヤに助けられるかもしれないということだ。バイクや他のことに苦労させられていても、腹を立てる前にすべてのタイヤ選択を把握する必要がある。
もし(バイクに)問題があっても、良いタイヤ選択ができるかもしれないし、そうすれば他のバイクよりも自分のバイクの挙動が良くなるかもしれないからね。
Q:心理的な状態を表す”ゾーンに入る”という言葉を知っている? うまく走れている時にすべてのものがゆっくり見え、スライドする前からスライドをセーブできるようなことはある?
マルケス:分かるよ! たまにそういうことが起きる。毎回の走行ではないけれどね。レースでは、フリー走行の時よりもはるかに集中している。もちろんフリー走行でも集中しているし、速さを出そうとしている。でもセットアップのことを考えたり、これを試そうとかあれを試すべきだとか考えて走っていても、コーナーに進入するときには忘れてしまうんだ。
日曜日のレースではセットアップのことは忘れて集中する。“速く走ってクラッシュするな”ってね。バイクのセットアップのことは考えないよ。
Q:レースをしている時は考えて走るというより潜在意識で走っていると感じる?
マルケス:感じるよ! いつもね! いつも自然な感じだ。他のすべてのライダーたちも同じだと思うよ。人は、リヤやフロントのブレーキをどのようにしているのかとか、どのようにギヤをダウンシフトしているのかとか、どのようにバイクを走らせるのかとか尋ねてくるけれど、すべて自然な流れで、ただやるだけなんだ。
Q:何年も前、モナコでアイルトン・セナがこれまでにないくらい速い周回を刻んでいる時に体外離脱体験をした。バイクに乗っている時やレースをしている時に体外離脱の経験をしたことは今までにある?
マルケス:それはないな。僕に体外離脱が起きたことはない。でも経験してみたいね、面白そうだから! でも起きたことはないよ。僕はいつもヘルメットの中にいるよ!
