現在、市販化されている電動バイクはまだ少なく、各メーカーで普及に向けた取り組みが進められているが、どのような進化を遂げるのであろうか。宮城は電動バイクの可能性は“無限大”と以下のように語る。

「ガソリンではできなかったことが電気はできますよ。電子制御であったり、トラクションコントロールを使ってライダーの好みのものを作っているけど、レシプロエンジンのキャラクターというものは変わりません。でも、モーターというのは、その特性を作れるから広がりは無限大です」

「レシプロエンジンは着火してから130年くらい経ってるけど、内燃機関としては相当行き詰ってるはずです。今はそこに制御系などの補器類で補っています。でもベースの構造を変えない限りはもう伸びしろや劇的な変化はないですね」

「しかし電動というのはレギュレーションを含めてまだ自由度が高く、大きな変化の可能性があります。だからレシプロエンジンの先入観を持っていない若い方たちがアプローチした方がとんでもないパワーユニットができる可能性があります。だからネクストジェネレーションです」

「電動は(ガソリンエンジンより)もっと幅は広いと思います。あとは音が静かだから面白くないとみんな言うけど、それは排気音を楽しんでるだけで、実際に電動バイクも風切り音とか摺動音とかいろんなものの音が出ていて、乗り物としてのバックラッシュを含めたギヤの音とか聞こえるから楽しいですよ」

「例えば、モーターにトランスミッションをつけてもいいと思うし、そうやればもっと楽しいですよね。今使っているモーターで足りなくなったら加速と最高速を出すギヤが必要だと思います。ただそれをするにはバッテリーの重さがあり、ミッションを載せると重たくなるからやってないだけで、今後バッテリーが小さくなればミッションをつけられると思います」

神電 八のハンドル周り
神電 八のハンドル周り

 さらに一般に普及させ、移動手段として使用するためには、インフラの整備が必要だと宮城は話す。

「市販車に関して言うともっとインフラが整わないとダメで、どこででも充電できないといけないし、あとはバッテリーが日進月歩でどんどん小さくなってるので、どこで安定させるかという共通のものがないといけないですよね」

「競技レベルでいうと、インテリジェンスなものでないとダメだと思います。科学技術が伸びていかないといけないのと、そこで学んだことがどうやって社会貢献できるかということをしないと意味がありません。そういう意味でいうと、モータースポーツの方がこういった取り組みがあり進化していきます」

「MotoGPではMotoEが開催しますし、いろんな基準が出来上がります。コンパクトなマシンを作るのか、もっと速いラップタイムを求めたものを作るのかというものがようやく出来上がりかけている状態です。これからは基準やレギュレーションができてそれに対して速いのか遅いのか求めていくんじゃないかと思います」

2019年のマン島TTレースを戦う『神電 八(SHINDEN HACHI)』
2019年のマン島TTレースを戦う『神電 八(SHINDEN HACHI)』

 今年はマイケル・ルターとジョン・マクギネスの2台で、マン島TT6連覇を目指すTEAM Batham’s MUGEN。TT Zeroクラスは6月6日の現地時間19時40分(日本時間 7日3時40分)にスタートする。

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