今季、MotoGPにフル参戦している日本人ライダーは3人。Moto2クラスに参戦する中上貴晶、Moto3クラスで戦う尾野弘樹と鈴木竜生だ。

■中上、念願の日本GP初優勝なるか

 中上は14歳のときに全戦全勝を飾って全日本チャンピオンを獲得。MotoGPアカデミー入りして16歳で世界GP125クラスのシートを得た。

 GPで2シーズンを戦い、18歳で全日本に戻り、J-GP2クラスのタイトルを獲得した後、再び世界戦シートを得てMoto2クラス挑戦を開始した。全日本に戻って再び世界戦に復活し、フル参戦シートを得たのは日本人では初の出来事だった。

 イタルトランスで2シーズンを戦い、4戦連続2位という成績を残し、3年目にホンダがバックアップするイデミツ・ホンダチームアジアに移籍。優勝が期待されたが歯車が合わずに苦戦。チームも経験を積んでようやく勝てる体制が整った今年のオランダGPで初優勝を遂げた。

中上貴晶
中上貴晶

 Moto2クラスはワンメイクエンジン、ワンメイクタイヤで3クラスのうちで最もマシン差が少ないクラス。唯一サスペンションだけがオーリンズとWPの2社が参入しており、勝敗のカギを握る。

 中上は今年、サスペンションメーカーに所属していた経験を持つメカニックと組んだことも好調さにつながっている。

 チーム、ライダー、マシンがやっと勝負できるようになった今年。中上は念願の日本GP優勝に向けて気合いが入っている。

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