フリー走行2回目は気温27度、路面温度41度のドライコンディションで始まった。上述のように、このセッションからブラドルが欠場。ホンダ勢はレプソル・ホンダ・チームのマルケス弟と、LCRホンダ・イデミツの中上というふたり体勢でエミリア・ロマーニャGPに臨むことになった。
フリー走行1回目でトップタイムだったクアルタラロが、このセッション序盤でも1番手タイムを連発。一方、午前中のセッションで3番手だったエスパルガロ弟は転倒を喫した。エスパルガロ弟はピットに戻り、その後、走行を再開している。
開始10分すぎ、中上が2番手タイムをマーク。また、オリベイラが3番手に浮上する。セッション序盤はインディペンデントチームのライダーが上位を占める展開。開始15分で、ファクトリーチームとしては、チャンピオンシップのランキングトップ、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)の9番手が最上位という状況となった。
残り時間15分、フランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)がトップに浮上。さらに残り時間8分を切って、セッション序盤に転倒を喫したエスパルガロ弟がトップタイムをマーク。エスパルガロ弟はその翌周もタイムを詰め、1分31秒630を記録。しかしそのタイムを、中上が0.069秒更新する。中上は残り時間5分でフリー走行2回目のトップに立った。
その中上のタイムをほんの0.002秒上回ったのが、ブラッド・ビンダー(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)だった。ビンダーはそのままトップをキープ。1番手タイムでフリー走行2回目を終えた。
中上は2番手タイム。1分31秒630を記録し、前戦サンマリノGPでマークした自己ベストタイムを今大会の初日で更新した。3番手にはクアルタラロ、4番手にはビニャーレスのヤマハライダーふたりが続き、5番手にはエスパルガロ弟がつけた。トップのビンダーから5番手のエスパルガロ弟までのタイム差は、わずか0.1秒以内。かなり接近したタイム差となった。初日総合としてもトップ5は同じ顔触れが並んでいる。
前戦、フリー走行から予選までを席巻したクアルタラロとビニャーレスに、苦戦を強いられたKTM勢が食い込み、さらにホンダの中上が加わった第8戦の初日。新しい勢力図での戦いが展開されることになりそうだ。