スペイン人は自分たちがどのように振る舞いどのように働くかを心得ている人々と母国語で語り合い、レースを楽しみ、レースが終われば家へ帰る。一方日本人は、国の言葉を知らずにレーストラックへ向かうだろうし、所属するチームは日本人選手から最大を引き出す方法を把握していない。そしてレースが終われば、家族や友人が暮らす何千キロメートルも離れた日本ではなく、スペインにある家へと帰るのだ。

 こういった背景が、元GPライダーである上田昇が立ち上げたTeam NOBBYのようなプロジェクトが存在している理由だろう。このプロジェクトでは、スペイン人チームの強みと知識を組み合わせることにより、チームの能力を最大限に引き出すことができている。

 ホンダが所有しているチーム・アジアも、成熟した日本チームであり、よい選択肢だ。カギは環境に適応することであり、何人かの日本人ライダーは実際に成功している。

 長島哲太は数多くの困難を乗り越え、FIM CEVのMoto2クラスで多くの表彰台を獲得し、ランキング3位につけている。またMoto3クラスでは鳥羽海斗がバレンシアでの1勝によりランキング3位につけ、参戦している3人の日本人ライダーもランキングでトップ7以内に入っている。

 日本人は新たな地平に立ったようだ。困難な環境に順応するという逆境に打ち勝ち、彼らは外国人ライダーたちにとって恐れられる対戦相手になりつつあるのだ。そして少しずつではあるものの、日出づる国はその爪を研ぎ澄ましつつある。

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