ドライコンディションではミラーとトップ争いを演じ、ウエットコンディションでも一時、トップを走ったクアルタラロ。こちらの“波乱”もロングラップ・ペナルティである。マシン乗り換えのためにピットに戻ったとき、ビニャーレスのマシンのところで停まってしまった。

「『うわー、ロングラップ・ペナルティだ』って思ったよ」と、そのときの心情を明かす。フラッグ・トゥ・フラッグは2017年シーズン第10戦チェコGP以来であり、2019年からMotoGPクラスに昇格したクアルタラロにとっては、初めての体験だったのだ。

「ピットレーンでは、地面のナンバーを見ていたんだ。最初に(エネア・)バスティアニーニのピットに行きそうになったんだけど、『違うぞ、ここは僕のピットじゃない』と思って、自分のピットに行った。でもマーベリックのバイクのところに止まってしまった」

 マシン乗り換え後、トップを走っていたマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が8周目に転倒を喫してからは、クアルタラロがトップに立った。しかし、トップを維持できるほどのペースではなかった。加えて科されたロングラップ・ペナルティ。クアルタラロはミラーから離されていき、終盤には後方から追い上げてきたヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)にも交わされた。

 それでも、クアルタラロはパルクフェルメで「すごくうれしい。これは僕にとって優勝と同じくらいの価値がある」と語る。そこには、これまでミックスコンディションで苦戦していた背景があったようだ。

2021年MotoGP第5戦フランスGP ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)
2021年MotoGP第5戦フランスGP ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)

 クアルタラロは決勝レース後の会見で、こう述べている。

「ウエットコンディションでは、ベストではないけど7番手から10番手くらいのポジションだった。でも、ミックスコンディションでは、16番手から18番手くらい。今日はそういうコンディションだった。(そういうコンディションで)一歩、改善できたということだ。このコンディションで表彰台を獲得できたのは素晴らしいことだ。満足しているし、この先にとっても助けになるだろうね」

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