バニャイアのレースはチェッカーを受ける前に終わってしまった。レース終盤、8番手のクアルタラロに迫ったバニャイアは、最終ラップの3コーナーでクアルタラロをオーバーテイクしようとして転倒。リタイアとなってノーポイントで日本GPを終えた。

「大きなミスをしてしまったよ。今日はオーバーテイクで苦戦していた。ブレーキングではすごく強かったけど、トラクションがベストではなくて、加速でタイムをロスしていた。今回はちょっと考えが甘かった。ただ一つ幸運だったのは、転倒したときにファビオと接触しなかったことだね」

 バニャイアは優勝したサンマリノGPまで、「チャンピオンシップのことはチャンピオンシップリーダーと5~10ポイント差になってから考えるよ。これまで僕はチャンピオンシップを考えてたくさんミスをしてきたから」と語り、あくまでもチャンピオン争いではなく目の前のレースが重要であると強調してきた。

 この言葉が変わったのは、バニャイアが2位を獲得し、クアルタラロが他車との接触によって転倒リタイアに終わったアラゴンGP後だ。日本GPの前週に行われたアラゴンGPで、バニャイアはランキングトップのクアルタラロとのポイント差を10に縮めていた。

 そして「10ポイント差というのは、シーズン序盤から比べたら接近している。もちろん、チャンピオンシップについて考えていくよ。でも、考えすぎない」と述べていたのだ。日本GPでは、皮肉にもサンマリノGPでバニャイア自身が語った通りの展開となってしまった。

「1ポイントが違いを生むかもしれない。だから(ファビオをオーバーテイクすることに)トライした。でも欲張りすぎだったのかもね。ファビオの後ろでフィニッシュするか、または安全にオーバーテイクできるようなチャンスを待てばよかったんだ。レース後にそう思うよ。でもそのときは、僕はファビオをオーバーテイクしたかった。そしてマーベリックに接近して、もし彼がミスをしたらパスしたいと考えていたんだ。チャンピオン争いに勝つためにできることはそれだけだった。プレッシャーのためにミスをしてしまった」

 シーズンも終盤に入り、タイトル争いを繰り広げるバニャイアが1ポイントの重さを考えることは当然だろう。ただ、今回に関してはその代償が大きかった。バニャイアはランキング2番手を維持しつつ、クアルタラロとのポイント差は18に広がった。

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