ENDLESS SPORTS 2018スーパー耐久第5戦もてぎ レースレポート
ENDLESS SPORTS
スーパー耐久シリーズ 2018第5戦
開催日:2018年9月22~23日
サーキット:ツインリンクもてぎ
チーム体制:エンドレススポーツ
マシン:3号車 ENDLESS GT-R
チーム体制:エンドレススポーツ
ドライバー:田島剛/山内英輝/銘苅翼
予選結果:4位
決勝結果:優勝
シリーズランキング:ST-X CLASS 4位
[予選/9月22日(土)]
3号車 4位
Aドライバー/田島剛……6位 14:30~ 10分間 ドライ
Bドライバー/山内英輝…1位 15:20~ 10分間 ドライ
Cドライバー/銘苅翼……4位 16:00~ 15分間 ドライ
スーパー耐久シリーズは、金曜日に設けられた公開練習から始まる。じつはこの公開練習が大きなカギを握っている。土曜日の予選、日曜日の決勝レースに向けて、いろいろなチェックやセットアップを行う。いくつものメニューを組んでいて、それが消化できないと、不安材料を残したまま走ることになる。ただ、今回の茂木ラウンドではやらなければいけないメニューが多い。
A(ジェントルマン)ドライバーで登録しているYUKE TANIGUCHIは、このスーパー耐久シリーズの他にブランパンGTシリーズ・アジアにも参戦している。この日は上海ラウンドが組まれていて、チャンピオン争いに残っているYUKE TANIGUCHIはスーパー耐久を休んで、ブランパンGTシリーズ アジアに専念することになった。
このため、今回のもてぎラウンドでは、A(ジェントルマン)ドライバーには、ポルシェカップで活躍する田島剛を起用。もともとスーパー耐久のST-Xクラスは、アマチュアドライバーにGT3マシンでレースを楽しんでもらうことを根底にして始まった。決勝レースでは20%以上の乗車をしないといけないなどのレギュレーションが作られたのはそのためだ。
一方、BもしくはCドライバーには、プラチナドライバーと呼ばれるドライバー。当チームは山内だが、プラチナドライバーは40%以内しか乗車できない。田島はポルシェカップでは表彰台にも上がっているが、GT3マシンのステアリングを握るのは事実上、今回が初めてなのに加え、もてぎを走っている回数も少ない。スピード差が大きくあるヴィッツなどとの混走レースも初めてに等しいし、体力的なこともある。
結論から言うと、田島の走りになんら問題はなかったが、金曜日は20度を切り、路面はウェットコンディションだったのに対し、決勝当日は25度オーバーのドライコンディション。金曜日の走行データは、大きなプラスにならなかったかもしれない。
土曜日の午前中に設けられたフリー走行がドライコンディションとなったので、ここでGT3仕様のGT-Rの走りを少しでも多く、体に覚えさせようとコースに入るが、まさかの事態が起きる。
同クラスのアウディに追突されてしまったのだ。幸い、田島に怪我はなかったが、マシンはクーリング系にもダメージが及んでしまう。予選までに走れるところまで修復はできたが、ドライコンディション用の細かなセッティングはできるはずもなく、過去の走りから得たデータをベースにしたセットでいくだけ……。
田島には少しでも不安材料を減らして予選に挑んでもらいたかったが、完全なぶっつけ本番となってしまう。山内たちが新品タイヤの使い方などをアドバイスするが1分56秒台にとどまり、クラス6番手に沈む。タイムアタックを終え、マシンから降りてきた田島は「手探りでの走りで終わってしまった。まだまだタイムが詰められるポイントがあるので、データを見て、明日は修正します」と話す。
この遅れを取り返すのに熱い走りを見せたのが山内だった。前週のスーパーGTで待ちに待ったスバルの優勝に貢献した山内は、その勢いを予選でも見せた。GT-R勢だけでなく、アウディ勢も抑える走りでトップタイムをマーク。総合でも4番手にまで上がる。
最前列からのスタートとはならなかったが、2列目と3列目からでは大きく違う。2列目からのスタートが得られたのは大きかった。Cドライバーの銘苅もクラス4番手。各部とのチェックなどを行いながらの走行だったが、このセクションのトップをマークしたアウディからはコンマ4秒遅れ。確実にマシンは戦闘力を上げていった。
予選終了後、山内に加え、監督の峰尾も加わって、GT-Rというマシンの扱い方だけでなく、スーパー耐久という混走レースの走り方、さらにはピットストップ、ドライバー交代、FCYなどについてアドバイスする。