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国内レース他 ニュース

投稿日: 2021.04.22 22:47

TKRI スーパー耐久シリーズ第2戦SUGO レースレポート

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国内レース他 | TKRI スーパー耐久シリーズ第2戦SUGO レースレポート

TKRI

RACE REPORT
SUPER TAIKYU 2021

スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook
第2戦 SUGOスーパー耐久3時間レース

2021年4月17日(土)〜18日(日)
スポーツランドSUGO(宮城県)
入場者数:4月17日 2,100人
     4月18日 3,200人

ついにつかんだ初表彰台が初優勝に!
参戦1年で磨いてきた速さとチームワークが結実

■FREE PRACTICE
 悲願の表彰台を目指し、迎えた2021年シーズンは第1戦となったツインリンクもてぎで、その速さはみせつつも展開に恵まれなかったTKRI 松永建設 AMG GT4。迎えた第2戦の舞台は、昨年メルセデスAMG GT4を投入してのデビュー戦となったスポーツランドSUGOだ。メルセデスを使用しはじめてからちょうど1年という節目のレースとなる。

 今回の第2戦SUGOはコース長が短く、グループ1、グループ2と分かれた3時間ずつのレースということもあり、ハマダダイスケをCドライバーに登録はしているものの、TKRI 松永建設 AMG GT4は参戦後初めて、DAISUKEと元嶋佑弥のふたりのドライバーで挑むことになった。迎えた4月15日(木)から走行を開始したTKRI 松永建設 AMG GT4は、本業のためこの日の午後に到着したDAISUKEに代わり、元嶋からコースイン。25分×3回のセッションでセットアップを進めていった。

 明けて4月16日(金)のスポーツランドSUGOは曇り空。午前9時15分からスタートしたグループ1の走行では、DAISUKEからコースインし、21周という長いラップをこなすと元嶋に交代。6周を走り、ふたたびDAISUKEへ。11周を走り午前を終えた。

 午後は元嶋からコースインし、序盤に1分28秒台のラップを重ねると、24周を走ったところで1分26秒541というベストタイムをマーク。この日のST-Zクラス総合トップタイムとなった。その後はふたたびDAISUKEに交代し、17周を走り2日間の走行を終えた。フィーリングは非常に良好で、予選日を前に手ごたえを感じていた。

TKRI 松永建設 AMG GT4
TKRI 松永建設 AMG GT4

■QUALIFY
 迎えた4月17日(土)の予選日は、事前の予報どおり早朝から雨が降り出し、午前8時55分から行われたフリー走行はウエットとなった。そんななか、TKRI 松永建設 AMG GT4は無事に走行を終えると、午後0時30分からスタートした公式予選に臨んだ。

 まずAドライバー予選に挑んだのはDAISUKE。この頃にはやや雨が止み、少しずつコンディションが良化していく状況だったが、DAISUKEは果敢にタイムを上げ、6周目には1分41秒台までタイムを縮める。そして、さらにプッシュしたDAISUKEは、7周目には1分41秒278をマーク。6番手と素晴らしいアタックを展開した。続くBドライバー予選では、元嶋がアタックを決めるが、他車に引っかかってしまったこともあり4番手。合算ではクラス7番手となった。それでも翌日の決勝に向け、チームは明るい雰囲気で予選日を終えた。

■RACE
 4月18日(日)の午後1時55分にフォーメーションラップがスタートしたグループ1の決勝レース。晴天ではあるものの、強風が吹き荒れるなか、スタートドライバーを務めた元嶋がスタート直後からいきなり魅せた。

 元嶋はその風に乗るかのように1周目には6番手に浮上すると、2周目には5番手へ。さらに#47 アストンマーティンには苦戦するも、7周目にはこれをかわし、さらに8周目には3番手へ。一気に表彰台圏内まで浮上した。

 さらにTKRI 松永建設 AMG GT4の手綱をゆるめぬ元嶋は、10周目には2番手を走る#500 メルセデスに接近。12周目にこれをかわし、一気にトップの#311 GR Supraに近づくが、バトルを仕掛けるうちに三つ巴のバトルとなり、序盤のレースを大いに沸かせた。24周目、#311 GR Supraに仕掛けるも、そのスキを突き#47 アストンマーティンが先行。元嶋は2番手で序盤戦を戦い抜くことになった。

 そんな元嶋は、ほぼ1時間と言えるタイミングでピットインし、DAISUKEに交代する。規定によりDAISUKEは50分以上は走らなければならず、このスティントのペースが勝敗を大いに左右するが、元嶋はピットに戻りモニターを見ると、大いに驚いた。これまでDAISUKEが着実に速さを増していることは知っていても、それでも想像以上のペースなのだ。ピットアウト後、首位に立ったDAISUKEは安定したペースでラップを刻み、トップを守っていく。

 ただスティント終盤、タイヤが厳しくなってくると、後方から#500 メルセデス、#3 メルセデスが接近してくる。67周目には#500に、翌周には#3に先行を許すが、それでもDAISUKEは2台に食らいつく走りをみせ、39周の長丁場を走りピットへ。ふたたび元嶋にステアリングを託した。このままいけば、参戦以来目標としてきた表彰台は達成できるはず。

 チームの思いを乗せたTKRI 松永建設 AMG GT4を駆る元嶋は、上位を争った#500がピットインを終え、目の前に出てくると、猛然とオーバーテイク。これでふたたびトップに浮上する。しかし、あとはリードを広げるだけだ……と思っていた矢先、残り45分ほどのタイミングで、アクシデントによるセーフティカーが出てしまい、さらに赤旗中断となった。再開されれば、元嶋のリードは帳消しになってしまう。

 そしてレースはセーフティカーランの後、再開されることになった。残り12分ほどの超スプリントだが、それでもしっかりリスタートを決めた元嶋は後続を引き離すと、万感の思いでフィニッシュラインを通過した。TKRI 松永建設 AMG GT4が、参戦からちょうど1年というレースで、ついに初表彰台、しかも初優勝を飾ったのだ! これまで少しずつキャリアアップを果たしてきたDAISUKEは渾身のガッツポーズをみせ、二人三脚で歩んできた元嶋と、夕暮れが迫るSUGOでガッチリと抱擁を交わした。

TKRI 松永建設 AMG GT4
TKRI 松永建設 AMG GT4

■DRIVER’S VOICE
DAISUKE

これまでずっと元嶋選手にコーチしてもらいましたし、片岡龍也さんが手がけるチームで表彰台がなかったのが僕たちだけだったので、ずっと悔しかったんです。それがこうして、優勝という結果で日の目を見たので、本当に嬉しいです。今週はセッティングもパーフェクトでしたし、怖さもなく走れたのがいちばんの要因ではないでしょうか。僕のスティント終盤は苦しかったですが、うまくバトンを渡せ、元嶋選手がしっかり決めてくれました。今までは速さがありながらも、結果に結びつかなかったのでなおさら嬉しいです。片岡さんをはじめ、皆さんに感謝の思いでいっぱいです!

元嶋佑弥 YUYA MOTOJIMA
本当に、嬉しいのとホッとした思いがあふれてきています。毎戦RS FINEさんが素晴らしいクルマを作ってくれていますし、DAISUKE さんも毎戦速くなってきています。その中で、昨年は不運で何度も表彰台を逃すこともあり、悔しい思いをしてきたのでなおさらですね。今回は最初から表彰台を狙っていましたが、DAISUKE さんもレースウイークを通じて高い集中力で速く走ってくれたと思います。毎戦良い結果を残して恩返しをしたいと思っていましたが、こうして優勝という結果に繋がりすごく嬉しいです。これからも安定して表彰台に乗れるよう頑張っていきたいです。

スーパー耐久第2戦SUGO ST-Z表彰台
スーパー耐久第2戦SUGO ST-Z表彰台


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