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国内レース他 ニュース

投稿日: 2021.05.24 21:33
更新日: 2021.05.24 21:40

序盤から“大きな爆弾”を抱えていたDAISHINと、“勝ちパターン”に入っていたマクラーレン【S耐第3戦富士24時間】

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国内レース他 | 序盤から“大きな爆弾”を抱えていたDAISHINと、“勝ちパターン”に入っていたマクラーレン【S耐第3戦富士24時間】

 一方、序盤2度のFCYの導入直前にピットに入り、大きなマージンを得た290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)は、2番手に1周近いギャップを築くと、レース開始から10時間近くリードを保っていた。

 スーパー耐久の場合、FCY導入中は全車の速度が50km/hに制限されると同時に、ピットエントリーがクローズドとなる。FCY導入直前にピットに入ることができれば、得られるマージンは大きいが、今大会で見せたFloral UEMATSU FG 720S GT3の序盤のピットストップのタイミングは偶然だったのだろうか。

「半分偶然でしたけど、FCYが入るかもしれないという予想もあったので、『じゃぁ入れよう』と。我々は第1戦もてぎで、セーフティカーのタイミンングから勝利を逃していたこともあり、敏感にはなっていました」と語ったのはFloral Racing with ABSSAを率いる一人であり、Bドライバーを務めた澤圭太だ。

「戦略的に正解で、そこで得た1周分のリードをずっと保つことができれば、“勝ちパターン”だと思いましたが、そんなにうまくはいきませんね」

 レース前半に大量リードを築き、優勝争いを有利に展開していたFloral UEMATSU FG 720S GT3だったが、日付が変わる前から電気系の問題が発生。時間が経つにつれてどんどんと症状が悪化してしまう。

 そのため早めのメンテナンスタイムを行うも、1時31分、セクター2でマシンの電源がシャットダウンしてしまい、コースサイドにストップしてしまう。その場は再スタートを切ることができたが、2時30分ごろ、またも同様のトラブルに見舞われ、GRスープラコーナーイン側のグリーンにマシンを止めてしまう。今度は再スタートも叶わず、リペアエリアでの修復を強いられることになり、総合優勝争いからは戦線離脱となってしまった。

「メンテナンスタイムを早めて原因を追求しようというところだったのですけど、原因解明には至らずメンテナンスタイムが終了してしまい。本来メンテナンスタイムにやるべき内容だけ行い、コースに戻りました。それで、ついに止まってしまったという感じです」と澤は語った。

「残念ではありますけど、僕自身24時間レースは9回目なので、そんなにうまくいかないというのはわかっていました。マクラーレン720S GT3は2019年にホモロゲーションを取ってから、24時間を戦うのは今大会が初めてだったので、予期せぬことは起きるだろうとは思っていました。ただ、エンジンやターボ、駆動系やサスペンションなど、クルマの根幹に関わる部分が壊れたのではなく、電気系という、どのクルマにも持っているウイークポイントになりうるところでしたので、予見できなかったという感じですね。完璧なメンテナンスはしてくださっているのですけど、防げなかったのはアンラッキーだったなと思います」

「それで1時間半近くリペアエリアで懸命に直してくれました。電気系って一番目に見えないところで、直すことがすごく難しいところだと思うのですが、それをマクラーレン・カスタマー・レーシングさんのサポートとメカさんのおかげで直すことができて、再スタート後はほぼノートラブルで走ることができました。結果的にはラッキーもあり、表彰台に上がれたので、それも24時間レースだなと思います」

 2021年シーズン3戦連続となる3位でチェッカーを受けたFloral UEMATSU FG 720S GT3は、シリーズランキング3位をキープ。しかし、澤は「シリーズランキングも大事ですが、やはり勝ちたい」と語った。

「開幕戦から勝てるとは思っていたのですけど、なかなか勝つことができず。今回も3位という結果となりました。しかし、十分な速さと強さを対外的にも見せることができたと思いますし、自分たちの自信にもなったと思います。実際に勝てるパフォーマンスが有り、“こうやって戦えば”というのがだいぶかたちにもなってきているので、今シーズンはまだ3戦ありますので、必ず勝ちたいと思います」

 スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook、次戦となる第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』は7月31日〜8月1日に大分県のオートポリスで開催される。シリーズも後半戦に突入し、ハンコックタイヤに対する理解度も深まってきたなか、より激しい戦いが、繰り広げられることだろう。

290号車 Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
3時間を経過し、290号車 Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)がトップを快走
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)
290号車Floral UEMATSU FG 720S GT3(植松忠雄/澤圭太/川端伸太朗/井出有治/川原悠生)


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