レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

国内レース他 ニュース

投稿日: 2022.09.12 16:43
更新日: 2022.09.12 16:55

HELM MOTORSPORTS 2022スーパー耐久第5戦もてぎ レースレポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


国内レース他 | HELM MOTORSPORTS 2022スーパー耐久第5戦もてぎ レースレポート

あまりに響いたウエイトハンデ60kg……
ホームコースのもてぎで、無念の4位に

 スーパー耐久シリーズで3シーズン目を迎えたHELM MOTORSPORTSは、今年からニッサンGT-R NISMO GT3に改めて、ST-Xクラスに参戦。『HELM MOTORSPORTS GT-R』をドライブするのは鳥羽豊と平木湧也、そして平木玲次である。

 今年のST-Xクラスは実力伯仲、第3戦までは毎回ウイナーが入れ替わっていたが、その均衡状態を打ち崩したのが、ほかならぬHELM MOTORSPORTSだった。激戦の末に、前回のオートポリスで富士24時間以来となる、2勝目を挙げたからだ。これでランキングのトップにも立ち、続いて迎えたステージが、ホームコースのモビリティリゾートもてぎとは、最高のシチュエーションと言えまいか! まさに今回は凱旋レースとなる。

 しかし、予断はまったく許されない。ここまでの輝かしい結果によってウエイトハンデが60kgにも達してしまったためだ。もてぎと言えば、ストップ&ゴーが繰り返されるレイアウトであるだけに、この重さがどう影響を及ぼすか想像に難い。とはいえ、最も勝ちたい一戦であるのは言うまでもなく、全力を尽くすまでである!

■Qualifying

 今回の走行開始は木曜日。しかし、この日はセッション途中から降り出した雨によって、チェックを行うに留め、また金曜日午前の専有走行は終始雨に見舞われたこともあり、HELM MOTORSPORTS GT-Rは走行をスキップ。

 午後からの専有走行は雨もやんだことから、2時間のセッションのうち、路面も完全に乾き切った45分目から、いよいよ本格的に走り始めることとなった。この時のベストタイムは、平木湧也の記録した1分55秒900ながら、トップからは2秒遅れ。持ち込みのセットから、細かく手を加えてはいるのだが、どうやら60kgの重さが影響しているようだ。土曜日の朝にもウォームアップが行われるが、ここでは1分55秒319とわずかな短縮に留まり、予選に向けて一抹の不安を残す。

 そして迎えた予選。9月に入ったとはいえ、本来なら残暑厳しきはずが、むしろ涼しく感じるぐらい。それでもAドライバー予選に挑んだ鳥羽は、セオリーどおり計測2周目からアタックを開始する。まず1分55秒517を記録し、次の周には1分54秒836にまで短縮。さらにもう1周はタイムダウンに終わるも、4番手に鳥羽はつけることとなった。

 続いてBドライバー予選に挑んだ平木湧也も、アタックは計測2周目から開始。1分53秒337を記録した後に、1分52秒916にまで短縮を果たす。レースウィークの最速タイムではあるが、トップからは1秒3遅れで5番手に。A/Bドライバーのタイム合算においても5番手となり、HELM MOTORSPORTS GT-Rは3列目イン側のグリッドから決勝レースに臨むこととなった。この後に行われたCドライバー予選では、ユーズドタイヤながら平木玲次が1分55秒510を記録していたことは、明るい材料のひとつとはなった。

■QF COMMENTS
鳥羽豊

「いやあ、悔しいなぁ。多少はタイム上げられたと思いますけど、たぶん同じポジションで終わっていたでしょうね。そういう意味では力も足りませんでした。セットが最後まで煮詰まり切らなかったな、という感はあるかもしれないです。たぶん60kgは効いていますね、確実に。ここでは結果出したいですね、何が何でも出したいです! 前回のオートポリスも5位からのスタートで、一発はなくても全体の平均のスピードで決まるわけですから、どれだけコンスタントにいいスピードで走れるかだと思うので、明日の決勝はそれを注意しながら、とにかく安定したタイムで走れるように頑張りたいと思います」

平木湧也

「思ったより、きつかったですね。今週初めてなんですよ、GT-Rでもてぎを走るのは。地元なんですけど、いろいろあってテストできず、シェイクダウンも富士でやっているので、走れていないんですよ。セットアップも持ち込みからアジャストする程度に終わっちゃっているので、コンディションもあって。『ちょっと詰め切れていないな』ってところがあるんですけど、『やっぱりウエイトもきついな』という感じです。でも、5時間なの作戦で、でも燃費も少しきついので、そのあたりも様子見ながら、安定して走るしかないという感じですね。今のところ、ちょっと優勝というのは厳しいかなという気もしていますけど、ベストは尽くします」

2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)

■5 hour race

 今回のレースも5時間で競われ、ドライバー交代を伴うピットストップの義務づけも同じように3回だ。今回は日曜日の早朝にフリー走行はなく、いきなり決勝レースを迎える格好となる。セットを詰めきれていないだけに、もうひと走りしたいところだが、やむを得まい。

 今回もスタート担当は鳥羽。ライバルのほとんどがプロを充ててきたため、オープニングラップのうちにひとつ順位を落としたのは、やむを得まい。それでもポジションをキープしながら周回を重ねるなか、11周目に先行する一台がトラブルでピットに入ったことで、5番手に返り咲く。

 そして1時間18分経過した39周目に、平木湧也と交代する。ポジションはそのままでコースに戻されるが、前も後ろも離れていて淡々と周回を重ねざるを得ず。2時間38分経過した78周目、平木玲次と交代するが、その直後にFCY(フルコースイエロー)が出される幸運もあってロスを最小限にでき、4番手へとアップ。

 97周目にはトップのコースアウトもあって、3番手にまで上り詰めることとなった。しかし、100周目に一台の先行を許し、4番手に後退。スタートから3 時間 47 分を経過した110周目、ゴールまでのラストスティントは平木湧也に託される。やはりポジションは4番手のまま。そのままゴールまで駆け抜けたいところだが、残り2周となった145周目にひとつ順位を落とす。だが、最終ラップに順位を下げてきた車両をかわして4番手にカムバック。結局、表彰台にはあと一歩及ばず、4位でもてぎのレースを終えた。

 ランキングも2位に落とすこととなったが、その差はわずか0.5ポイント。こちらはウエイトハンデを追加せずに済むが、トップは80kgにまで達し、苦戦は免れまい。次回のレースで確実に巻き返す。

2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)
2022スーパー耐久第5戦もてぎ HELM MOTORSPORTS GTR GT3(鳥羽豊/平木湧也/平木玲次)

■Race COMMENTS
鳥羽豊

「最初はペースも悪くなかったと思うんですが、途中からブレーキ使い過ぎて効かなくなって、相当温度が上がってしまったのでアンダーにもなって。すごくタイムが落ちているので、勝てなかったのは僕の責任だってぐらい、前半の1スティント目で相当タイム差作ってしまいました。やっぱり1時間15分ぐらい乗らないといけないと考えたときに、スプリントみたいにタイムを出しに行くんじゃなくて、全体図を考えていろんなものをいたわりながら、でもそのなかで速く走れるような、そういう技術を身につけていかないと、このS耐のなかで速く走れないなというのを感じましたね。もうちょっと回を重ねて、経験値を高めたいと思っています。次の岡山は走ったことがないんですよ。でも、岡山でテストの機会を作ってくれるので、ベストは尽くします」

平木湧也

「なかなかペースが上がらなくて、つらかったですね。フルプッシュはしましたけど、次はウエイトを追加しなくて済みますけど。ペースが上がらない、重くてどうしても。そあたりの対策というか改善が必要ですね。これだけの重さで走るのは初めてのことなんで、厳しいですけど、ひとつずつ問題をクリアしていきたいと思います。残り2戦、諦めずに頑張ります」

平木玲次

「もうちょい踏ん張りたかったですけど、ペース的には厳しいものがありました。FCYのタイミングも良かったので、表彰台には上りたかったですね。今週はレースウイークを通して、まわりと比べてペースが劣っていたので、次の岡山、鈴鹿とあと2戦で、シリーズが決まるんですけど、岡山も今月テスト行く予定ですし、そこでしっかりセットアップも煮詰めて、ドライビングでも改善すべきところはたくさんあるので、そこを改善してなんとか、次の岡山でいい結果を残して、鈴鹿で笑って終われるように頑張りたいと思います」

 シリーズ第6戦は10月15〜16日に、岡山国際サーキットで開催されます。引き続きの活躍をご期待ください。また、それに先がけて9月17〜18日にはスポーツランドSUGOでFIA-F4が開催されます。HELM MOTORSPORTSは、どのカテゴリーも手を抜くことなく全開で挑みます! ますますの支援、応援よろしくお願いいたします。

2022スーパー耐久第5戦もてぎ 平木湧也/鳥羽豊/平木玲次(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
2022スーパー耐久第5戦もてぎ 平木湧也/鳥羽豊/平木玲次(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)


関連のニュース