2023年の富士24時間に、HELM MOTORSPORTS GTR GT3から久しぶりに日本のレースに参戦したヤン・マーデンボロー。本人もこれだけ長丁場のレースに出るのは久しぶりだったが、どのスティントでもミスなく周回してチームに貢献していた。

 昨年覇者のHELM GTRは今年も連覇を目指すべく序盤から順調な走りをみせていたが、開始10時間を迎えたところでブレーキトラブルに見舞われて後退。最終的に総合4位という悔しい結果に終わった。

 レースを終えたマーデンボローは「もし、富士8時間耐久レースだったら完璧な内容だったんだけどね」と苦笑いをみせた。

「僕自身のパフォーマンスはうまく引き出せたと思う。トレーニングを含めた事前準備から、ドライビングやデータの分析など、自分自身のパフォーマンスをどこまで引き出せるかが重要ではあったけど、その部分はうまくいった」

「ただ、レースというのは膨大な要素が絡み合って、それらがすべてうまく噛み合わないと完璧な結果は得られない。僕自身もできる限りのことを100%やったけど、途中にブレーキトラブルが出てしまい、望んでいた結果は得られなかった。でも、そういったトラブルなどは僕たちではコントロールできることではないから……仕方ないと思う」

「とにかく、今回僕自身がスピードも安定性も発揮できて、チームに貢献できたことは良かった」とマーデンボロー。仕方のないトラブルだったと語りつつも、本心では割り切れていない様子が伺えた。

2023スーパー耐久第2戦富士 ヤン・マーデンボロー(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)
2023スーパー耐久第2戦富士 ヤン・マーデンボロー(HELM MOTORSPORTS GTR GT3)

 それでも、初めて参戦した富士24時間レースは存分に楽しめた様子で、「スーパーGTでも走り慣れた富士で、きれいな花火も見ることができたし、夜中の3時にもかかわらずバーベキューの匂いもしたんだ。(料理をしていることで発生する)煙も見えて、早朝でもいろいろなところが賑わっていて……すごくクールだなと思ったし、良い体験ができたよ。改めて日本のモータースポーツファンの情熱を感じることができた」と、このレースならではの熱気を感じることができたという。

 久しぶりに日本のサーキットで勇姿を見せてくれたこともあり、現地でもマーデンボローへの注目度は高かった。なかには日本のモータースポーツ界への復帰を望む声もファンから聞こえてきている。

 そんな声についてマーデンボローは、「レースの予定については、現時点で今後のことは何も決まっていないけど、いろいろある選択肢のなかからベストなものを選びたいと思っているし、また日本のみんなに会えるようなフィールドでレースができればと思っている。本当に今の段階ではどうなるか分からないけどね」とコメントを残し、笑顔でサーキットを後にした。

2023スーパー耐久第2戦富士 ピットウォールで談笑するヤン・マーデンボローと平峰一貴
2023スーパー耐久第2戦富士 ピットウォールで談笑するヤン・マーデンボローと平峰一貴
2023スーパー耐久第2戦富士 HELM MOTORSPORTS GTR GT3
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