さて、次戦は第4戦日本GPです。日本GPといえば、これまでシーズン終盤の秋開催でしたが、環境への配慮等の理由から史上初の春開催となります。鈴鹿サーキットは各マシンのポテンシャル差や特性の違いがわかりやすく出てしまうサーキットです。開幕から4戦目での開催ということもあり、シーズンの行く末を占う意味でも注目の一戦になるでしょう。今後、この鈴鹿での日本GPはその意味合いも変わってくるように思います。

 そして、日本GPではダニエル・リカルドに変わり、歩夢がフリー走行1回目(FP1)でRBのマシンに乗ることが発表されました。歩夢は2020年からヨーロッパに行き、F1に行くという強い意志を持って戦い、結果も出し、周りの評価も上げてきました。2024年は全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦していますが、F1に一番近い日本人ドライバーは歩夢だと私は思いますし、それに相応しい能力を持っています。

 そんな歩夢がF1日本GPで、鈴鹿に集った観客の前で走るということは、やはり特別なことだと思います。歩夢のF1に対するモチベーションもより確固たるものになるでしょうし、今後に向けては非常にポジティブな機会です。

 そして、歩夢はリカルドのマシンで出走するので、FP1では裕毅と歩夢が同じチームから、同じマシンで出走するということになりますから、鈴鹿は金曜日から大いに盛り上がるでしょうね。このような機会は歩夢だけではなく、日本のモータースポーツ界にとっても意味のある機会になると思います。

 ホンダレーシングスクール鈴鹿(HRS)で育成に携わらせて頂いている私としては、これほど嬉しいことはありません。スクール出身のふたりが同じチーム、同じマシンで鈴鹿の同じセッションを走るなんて、夢にも思っていなかったですね(笑)。でもこういったことも現実に起こるということは、今後もっと素晴らしい可能性が広がることに繋がってくると思います。

 こういった事実を見て、今スクールに来てくれている若いドライバーたち、スクールを卒業したドライバーたち、そして今後スクールに挑戦しようとしている若いドライバーたちも、何かを感じ取ってくれるといいなと、そう思います。辞めずに戦えば、夢は実現するものだと思います。そういった可能性を感じ取ってほしいと心から願っています。

RBのファクトリーでシート合わせをする岩佐歩夢(RB)

【プロフィール】
中野信治(なかの しんじ)

1971年生まれ、大阪府出身。無限ホンダのワークスドライバーとして数々の実績を重ね、1997年にプロスト・グランプリから日本人で5人目となるF1レギュラードライバーとして参戦。その後、ミナルディ、ジョーダンとチームを移した。その後アメリカのCART、インディ500、ル・マン24時間レースなど幅広く世界主要レースに参戦。スーパーGT、スーパーフォーミュラでチームの監督を務め、現在はホンダレーシングスクール鈴鹿(HRS)のバイスプリンシパル(副校長)として後進の育成に携わり、インターネット中継DAZNのF1解説を担当。
公式HP:https://www.c-shinji.com/
公式Twitter:https://twitter.com/shinjinakano24

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