
テクニカル・ディレクターのニック・チェスターによれば「最初に製作されるのはシャシーとギヤボックス」だという。
「その後、サスペンションとウィングの製作作業にかかる。ボディワークとエンジンカバーは、最後だね。それらと並行して行うのが、エンジンの補機類や電気配線のデザインだ」
「そして前年のシーズンが閉幕する11月には、モックアップモデルを作る。各パーツをきっちり組み合わせることができるかどうかの、最終確認のためだ。すでにCADでバーチャル上の確認はできてるんだが、やはり現物を作ってみないとね」
「電気の配線や油圧系のパイプの取り回しなどは、こうやって目視するのが今も一番の方法なんだよ。もちろんCADでも、それらの配線はモデル化されてる。でも実際に実物大の模型を目の前に置いて、電気ケーブルや油圧パイプを配置するのにはかなわないね」
(その2に続く)