「本来F1にスポンサードするような大企業のロゴデザインは縦横比や色が厳密に決められているのだが、F1マシンは高速で移動するため、あえて間隔を広げたりしているんだよ。コーナーでの見え方やストレートでの見え方をテストし、走っているときにちょうどよく見える対価として、莫大なスポンサーフィーを得ている。企業側も『ロゴのサイズが違う』とは言わずに、視認性向上のために妥協しているところがあるんだ」

「レーシングスーツに関して言うと、基本的にデザイナーは平面でデザインしてきて、実寸でのサイズ指示が来る。ただ3Dに当て込んだときにミリ単位で調節するのはすごく難しくて、クレームが来ることも多い。時々チームと言い争いになることもあった」

 これまで数多くのドライバーやチーム、そしてF1サーカスというステージで仕事をしてきたブルーノだけに、レーシングギアという業界で大切なこと、そして苦労を知っていると感じた。

 このインタビューを行った翌日、ブルーノはスーパーGT第5戦富士を訪れ、多くのプーマサプライヤーチームと真剣な表情で話をしているシーンを数多く見た。プーマというグローバルブランドが、日本を含め世界のモータースポーツシーンで今後どんな存在感を放っていくのか、大いに注目したい。

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