レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2016.03.18 23:28

今宮純の金曜インプレッション:水煙で視認できたレッドブルとルノーの進化

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | 今宮純の金曜インプレッション:水煙で視認できたレッドブルとルノーの進化

 FP2トップの王者は、インターミディエイトで2位ニコ・ヒュルケンベルグを0.467秒退けた。だがセクター最速は、ひとつもない。セクター1と2はセルジオ・ペレス、セクター3はカルロス・サインツJr.。ハミルトンは1周きちんとまとめあげて、スピンしたチームメイトにプレッシャーを放った。

 こういう日が、ずっと続いていくのだ。ロズベルグ自身は、ちょっと冷水を浴びたくらいに思い、そっくり気持ちを入れ替えていけばいい。「ふたりの心理ゲーム」は1日目が始まったばかりなのだから。

 あれほどテストで挑戦心むきだしだったフェラーリは、タイムにこだわらない動きをとった。その裏・心理が面白い。あえて雨が強いときに出たキミ・ライコネンがトップタイムをマークすると、さっとピットへ。セバスチャン・ベッテルはシステムチェックを繰り返して午前中ノータイム。走らずに「うちは万全な準備が整っている」と大敵に対して挑戦的な態度をとった。

 やっぱり来た、フォース・インディア。ヒュルケンベルグがFP2で2位、ペレスがセクター1と2で最速。混戦必至グループにいる彼らが戦力を示す一方で、ウイリアムズはフェラーリ同様に走りこまなかった。これも面白い。直近ライバル意識が相当強いと解釈できるから──。

 開幕前から予測していたレッドブル・TAGホイヤーのウエットでの戦闘力が、FP1ダニール・クビアト2位に表れた。リカルドを画面がとらえた際に一瞬、RB12が水煙に消えるかのように映った。解説で言いそびれたが、ダイナミックダウンフォースの強さとバランスが素晴らしい。フロントからボトムフロア、リヤディフューザーから発生する気流が、水煙のカタマリになって、はっきり視認できた。また、7トークンのみ使ったルノー最新パワーユニットがドライバビリティにこだわった改良も滑りやすい路面で視認できた。決勝はドライの予報だが今シーズンこれからに注目していこう。

 フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンは、ふたりで金曜に56周。ほぼ1レースぶんだ。新体制に変わってからのホンダは着実に周回距離を重ねている。「パワーユニットの信頼性回復=ドライバーの信頼感向上」まず、そこから建て直していくという明確な方針は地に足がついている。一足飛びにジャンプできるほど甘くはないことを第3期を経験した新首脳陣は肌で知る。受け継いだ2年目の善戦健闘を祈る。


関連のニュース

本日のレースクイーン

AUTOBACS/大阪オートメッセ2024
一之瀬優香(いちのせゆうか)

F1 Photo Ranking

フォトランキング