なぜ、ベッテルとルノー勢2台は紳士協定を破ったのか。それはフェルスタッペンの後ろにとどまっていたら、チェッカーフラッグに間に合わない可能性があったからだ。実際、チェッカーフラッグを受けてアタックを断念したフェルスタッペンは、コントロールラインを通過する直前にチェッカーフラッグを受けたという。したがって、紳士協定を破ったベッテルとルノー勢2台を一方的に責めることはできない。
ただし、最後のアタックができなかったフェルスタッペンの怒りは収まらない。
「予選3番手をかけて戦っている最中にこういうことが起きて、腹立たしい。もう起こってしまったことだしどうしようもない。僕らのレースペースはいいから、日曜日に表彰台を目指して戦うよ」
ハミルトンによる超スロー走行のアウトラップの被害を受けたのはフェルスタッペンだけではない。チームメイトのピエール・ガスリーもアタックラップに入ることができなかった。それでも、レッドブル移籍後、初めてQ3に進出し、調子は上向きだ。
「まだマシンに苦しんでいて、自分のドライビングに100%満足はできていないけど、6番手は今日望み得る中で最高の結果だと思う。まだ改善すべき部分はあるけど、バーレーンGPよりも確実にマシンの感触は良くなっているから、レースが楽しみだ」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、「アタックができていれば、(フェラーリと)もっといい勝負ができていたはずだと、チーム全員が思っていたと思います」と語った。予選の借りはレースで返してもらいたい。
