この日のレッドブル・ホンダにとって、もうひとつ頭が痛いのはマックス・フェルスタッペンがクラッシュしたことだ。この日のレッドブルリンクは東風が向いており、最終コーナーは追い風だったため、ここで挙動を乱すドライバーが少なくなかった。

 初日8番手に終わったセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)もクラッシュこそしなかったが、コースアウトしていたほどだった。フェルスタッペン自身も、「クラッシュしてしまったけれど、クルマのフィーリングは良かったし、今週の僕たちはコンペティティブだと思う」と、ガスリー同様、手応えを感じている。

 問題はクラッシュしたこと自体ではなく、クラッシュしたことでパワーユニット(PU/エンジン)にどんなダメージが及んでいるかということだ。幸いこの日、フェルスタッペンのマシンに搭載されたパワーユニットは、フランスGPで投入したスペック3ではなく、いわゆる金曜日エンジンと呼ばれている旧スペックであるため、たとえダメージを受けていたとしても、金曜日の夜にスペック3に積み替えるため、今回のオーストリアGP予選と決勝にはまったく影響はない。しかし、この金曜日エンジンがフリー走行で使えなくなると、今後のグランプリの計画は大きく変わってしまう。

「詳細な検査はサーキットでは行えないので、HRD Sakura(栃木県の本田技術研究所)へ返すことになります。もし、そこで使えないという判断が下されると今後の予定が大幅に狂うため、悩みどころです」

 初日3番手発進でも、心の底からまだ喜べないレッドブル・ホンダだった。

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