オーストラリアGP初日のこと。2回目のフリー走行が終わってパドックを歩いていると、ハースF1の小松礼雄チーフエンジニアが急ぎ足で歩いているのに出くわした。声をかけると「ちょっと今、取り込んでるんで。ゴメンナサイ」と、そのままFIAの車検場に入って行ったのだった。

 いかにも緊急事態風。ハースF1はノーズ先端に取り付ける車載カメラのブラケット(固定用パーツ)の製作が間に合わず、このままでは開幕直前の車検に通らないため、下手をすると初日フリー走行に出走できないという騒ぎもあった。これは何とか残業で完成させたようだが、新たなトラブルが勃発したのだろうか。

 あとで車検係員が教えてくれたところでは、フリー走行でどんなタイヤを使用したか、報告書を持って来たのだという。しかし通常、各セッションの使用タイヤは、チームに張り付いているマーシャルたちがタイヤをバーコードで管理して、データはそのままFIAに送られる。なのでチームがわざわざ、FIAにレポートする必要などないのである。もしFIAに何か報告に行く必要が生じたとしても、そもそもチーフエンジニアの要職にある小松さんが、足を運ぶようなことではない。

 しかしハースのスタッフは、小松さんのようにF1の他チームから移籍してきたのはごく一握り。大部分はF1経験のほとんどない、新米エンジニアやメカニックたちである。彼らを取りまとめて、一から仕事を教えることも小松チーフエンジニアの重要な仕事のひとつなのである。彼を含めスタッフ全員が、冬のテストからずっと慢性寝不足状態。精神的、肉体的に限界を超え、辞めていったスタッフもすでに何人もいるという。

 そんな状態にもかかわらず、デビュー戦で6位入賞。これは棚ボタでも何でもなく、ハースにかなりのポテンシャルがあることは間違いない。

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