ルノーのダニエル・リカルドは、開幕戦が行われるオーストリアのレッドブルリンクで2年落ちのマシンを走らせテストを行い、この2年間でルノーのマシンが大きく進歩していることを実感したと話した。
レースから離れていた長い日々が終わり、リカルドは、2020年シーズンが開幕した時にはこれまで押さえつけられていたエネルギーが解放され、一部のドライバーが自分の能力を示そうとして熱心になりすぎてしまうと予想しているという。
「確かに、僕たちはみんな『隔離中はこれまで以上に厳しいトレーニングをしていた』とか『自分は他のドライバーほど錆びついていない』と示すことになるだろう」とリカルドはF1公式サイトのポッドキャスト『F1 Nation』に語った。
「ドライバーのエゴが邪魔になるだろうね!」
「かなりエキサイティングになるだろうと思う。今年は何レースできるのか本当にわからないけれど、だからこそ『この1回を大事にしよう』というメンタリティになるのだろう」
しかしながらリカルドは「みんなが『その感情はおかしい』と用心深くなるかもしれない」と、まったく反対の状況になるかもしれないということも認識している。
新型コロナウイルスのパンデミックにより長く続いたシャットダウンの混乱を払拭しようと、各チームは最善を尽くしている。メルセデスはシルバーストンで2日間のテストを行い、フェラーリもマラネロでマシンを走らせた。
ルノーも先日、開幕戦が開催されるオーストリアのレッドブルリンクにおいて、2018年型マシン『R.S.18』を走らせてテストを行った。
「マシンに戻ることも、仕事に戻ることもできてよかった。隔離も良かったけれど、真剣な戦いや仕事も恋しかった」
「最初の数周は変な感じだったけれど、自分の人生を通してずっとやっていることだから、そのフィーリングを思い出すのに時間はかからなかった。すぐにそれが普通だと感じたよ」
ただリカルドは、レースの週末のことを考えると、開幕戦が行われるレッドブルリンクでテストを行っても他のドライバーに対して何かアドバンテージを得ることにはならないだろうと考えている。
「僕たちはかなりの量の練習をすることになるだろう。だからレースの週末は通常通りだ。レースの日までにシートに座っている時間をたっぷりと確保しないといけない」