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F1 ニュース

投稿日: 2021.05.25 20:26
更新日: 2021.05.25 20:53

タイヤの温めに苦戦も、新世代PUはモナコ特有の低速コーナーに「細かく対応していった」/ホンダ本橋CEインタビュー

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F1 | タイヤの温めに苦戦も、新世代PUはモナコ特有の低速コーナーに「細かく対応していった」/ホンダ本橋CEインタビュー

 2021年F1第5戦モナコGPでは、レッドブル・ホンダが優勝、4位の成績を挙げた一方で、アルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリー6位、角田裕毅16位完走という結果にとどまった。予選でのガスリーはフェラーリ、マクラーレンのライバルたちに伍して6番グリッドを獲得したものの、レースペースが思ったほど伸びなかった。

 タイヤの温まりに苦しみ、本来の速さを発揮するのに時間がかかってしまった」というのが、ホンダF1の本橋正充チーフエンジニアの分析だった。一方でパワーユニットに関しては、厳しかった燃費、接近戦での油温や水温の上昇にも「しっかり対応できた」と言う。また角田については、「初めてのモナコで、フリー走行のミスを繰り返すことなく、しっかり完走した。今後につながるレースだった」と評価した。

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──ピエール・ガスリーは6番手スタートから6位入賞でした。チーム側はもう少し上にいきたかった、いけたはずというコメントでしたが、本橋さんも同じ感触ですか。

本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):そうですね。クルマもよかったし、予選順位もいいところにつけられた。(シャルル)ルクレールが出ないことで、予選順位(実質5番手)ないしはそれ以上にいければと思っていました。

──ルクレールが出走せず、バルテリ・ボッタス(メルセデス)もリタイアしたこともあって、直近のライバルだったカルロス・サインツ(フェラーリ)、ランド・ノリス(マクラーレン)はそれぞれグリッドからふたつずつ順位を上げて、2、3位表彰台を獲得しています。ガスリーは同じようにはいかなかったと。

本橋CE:その通りです。

──ガスリー自身は、ハードタイヤに履き替えてからペースが伸びなかったと言っています。

本橋CE:ピットを出た直後にセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)と競ったのですが、抜ききれなかった。フリー走行でもアウトラップからのタイヤの温まりに苦しんでいて、そこが週末を通しての課題でしたね。交換したタイヤがハードだったのもあって、本来の速さを発揮するまでに時間がかかってしまいましたね。

──角田選手はハードスタートでしたが、やはり温まりに苦労したのでしょうか。

本橋CE:そうですね。フォーメーションラップで温める走りをしてくれていたのですが、ターゲット温度に比べると低かったですね。スタートでグリップ不足が響いて、ターン1、その先のターン3でポジションを落としたのも、その影響があったかと思います。

──これまでの4戦を見ても、今季のAT02はグリップのしっかり出るコンディションで実力を発揮できている印象です。

本橋CE:かもしれません。車体側の話なので詳しくはわかりませんが、低い路面温度だったり、滑りやすい路面だったりでは、ちょっとバランスが弱いかもしれません。ただモナコ初日のFP1では、路面がかなりスリッピーだったにもかかわらず、そこそこいい走りができていて、そんなに悪くない印象でした。要はそこから、いかに速さにつなげられるかというところかなと思います。

2021年F1第5戦モナコGP スタートシーン
2021年F1第5戦モナコGPスタート ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)、ミック・シューマッハー(ハース)によるポジション争い


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