2022年F1バーレーンテストでの走行を終えた後、ルイス・ハミルトンは、メルセデスはシーズン序盤は優勝争いに加わることはできないとの予想を示した。W13には今年最速のマシンになるポテンシャルはあるが、それを引き出すのには時間がかかるという見解だ。
バーレーン初日に、メルセデスは、極端にスリム化されたサイドポッドを導入し、話題を集めた。しかし3日間を通してメルセデスは、今季F1マシンの問題点であるポーパシング(高速でマシンが激しく上下に振動する現象)に苦労し続け、トップのタイムを出すことはなかった。
最終日、午前中にロングランを担当したルイス・ハミルトンは78周を走り、1分36秒217(C5タイヤ)で18人中17番手、午後のジョージ・ラッセルは71周のなかでシングルラップのプログラムに取り込み、1分32秒759(C5タイヤ)で5番手だった。
メルセデスは、この日もポーパシングの問題への理解を深めるために、幅広いセットアップを試してデータを収集し、開幕戦バーレーンGPまでに「W13の真のパフォーマンスを引き出すために、このデータの分析を行う」と述べている。
トラックサイド・エンジニアリングディレクターのアンドリュー・ショブリンは「どちらのセッションも非常に有益で、バウンシングにおいて少し改善することで、限界においてのマシンの扱いにくさが軽減し、セットアップも正しい方向へ一歩前進したように思う」とコメントした。
「バウンシングをさらに改善し、マシンをもっと安定させることができれば、ペースを大幅に上げられる余地がある。データを大量に収集したので、今後数日で問題点をさらに理解していきたい」
「開幕戦で優勝をかけて戦うためには、もう少しペースが必要だと思うが、急速に学習し、開発を進めているので、その点に集中して、7日後に自分たちの位置を確認したい」