投稿日: 2022.06.07 13:28
更新日: 2022.06.07 13:36
更新日: 2022.06.07 13:36
パドック裏話:ウイリアムズ関係者の小さな意趣返し
Chris Medland
Translation:Kenji Mizugaki
F1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第7戦モナコGP編です。
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モナコGPは「王冠に嵌め込まれた宝石」として知られる。つまり、全体として素晴らしいもののなかでも傑出した部分という意味だ。実際、このグランプリは多くの金持ちや有名人がヨットに陣取り、シャンペンを飲みながら観戦するという、際立って華やかなレースのように見える。
そうした一面があるのは確かだ。しかし、レース関係者が直面する現実は、そうしたイメージとは大きくかけ離れている。
ロジスティクスの点から言えば、モナコはシーズン中で最も厳しいレースのひとつであり、今年はあるチームがひどい目に遭わされた。
バルセロナで行われたスペインGPの翌週開催となったため(連戦の一部となるのは、モナコの長い歴史のなかでも2度目のことだった)、チームはモーターホームの準備に十分な時間を与えられなかった。モナコのパドックはふたつに分かれていて、いつもはガレージ裏に並べるエンジニアリングトラックは、ここでは必要とされない。ピットレーンを見下ろせるガレージの二階部分に、チームのエンジニアリングルームがあるからだ。