世界初の完全自動分子診断検査のひとつである同システムは、COVID-19に限らずインフルエンザA型およびB型を含む他の9種類の呼吸器病原体についても、ひとつの検体から同時に検査することができる。

「ボッシュの検査の特徴は鑑別診断を提供することです。これにより、医師がさらなる検査に要する時間が節約できます。しかも信頼できる診断結果がすぐに提供されるので、医師は適切な治療をより素早く開始することが可能です」と、開発主体となったグループ企業、ボッシュ・ヘルスケア・ソリューションズGmbH社長のマーク・メイヤー。

 北アイルランドの医療技術企業であるRandox Laboratories Ltd.との共同開発により、迅速な製品化を実現した同システムは、4月からドイツで利用可能になり、その後、欧州の他の市場やその他の地域にも提供される予定となっている。

「私たちはパートナーのRandoxと協力して、きわめて短期間にこの革新的な迅速検査システムの開発に成功しました。今や私たちは、これを市場に提供できる状態にあります。ボッシュのVivalytic分析装置は、病院や検査施設、そして診療所において、直接、安全かつ確実に検査を実施し、患者と医療スタッフに最善の安全性を提供します」と続けたメイヤー氏。

 さまざまな臨床試験の結果、ボッシュの検査では95%以上の精度で識別が可能で、そのウイルス検体は患者の鼻または喉から綿棒を使って採取。続いて、検査に必要なすべての試薬がすでに収められているカートリッジをVivalytic装置に挿入して分析する。

 分析中、医療スタッフは患者の治療などの別の業務に携わることもできるなど、最小人員での現場医療をサポートし、特別な訓練を受けていない医療スタッフでも確実に検査を実施することも考慮した設計とされている。

 新型コロナウイルス感染症の拡大が勢いを増す中で、世界の検査施設はすでに能力を超えて稼働しており、24時間のうちに最大10種類の検査を実施することが可能なVivalytic分析装置は、100台の装置で1日あたり最大1000回の検査を処理するなど対応可能な検査件数の拡大に貢献することが期待されている。

GT500では共通指定部品となる高圧・低圧(写真)の燃料ポンプや直噴用インジェクター、ECUを供給する
2020年からGT500の全車にボッシュのロゴが貼られることになった。
2020年からGT500の全車にボッシュのロゴが貼られることになった。

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