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モタスポブログ

2017.12.05

ビルの上にゴルゴ13、パドックの美女とカメラマンの本音/フォーミュラE香港現地ルポ4回目


モタスポブログ | ビルの上にゴルゴ13、パドックの美女とカメラマンの本音/フォーミュラE香港現地ルポ4回目


やっとレーススタートです。2コーナーで可夢偉さんがDRAGON RACINGのジェローム・ダンブロジオさんをパスです。私としては可夢偉さんのパッシングが見れて満足です。わざわざ香港まで来た甲斐がありました。ちなみにこの瞬間、背後の観客から大きな歓声が起こります。


レース終盤にはトップを快走していたベンチュリのエドアルド・モルタラさんが2コーナーで単独スピン! 3番手まで後退してしまいます。もう私ひとりで絶叫ですよ。レースは2番手を走行していたアウディスポーツ・アプト・シェフラーのダニエル・アプトさんが優勝です。


表彰式はこんな感じで行われます。大きい風船を演出で使うのは結構なんですがそこら中で凄い音を立てながら破裂していきます。


表彰式後の恒例のチームフォト、今日が誕生日だったアプトさん。フォーミュラE初優勝でもう喜び爆発といった感じです。


トップ走行中にスピンしたモルタラさんが、肩を落としながらピットへ帰って行きます。観客の方からも励ましを受けますが心ここにあらずといった感じです。


ピットに戻ると今イベントのメディカルスタッフが全員集合で写真に収まります。この人たちが活躍することがなくて本当に良かったです。みなさま、お疲れ様でした。


最後に素敵な香港のキャンギャルの方でみなさんとお別れです。とてもな綺麗な方でしたが、左手の薬指にはキラリと光るモノが。思わず石原裕次郎の『思い出はアカシア』の一節が脳内で流れます。


もうひとつ、みなさまへ最後に香港の夜景をプレゼントさせて頂いて私のフォーミュラEシーズン4香港ブログを幕とさせて頂きたいと思います。みなさま、私のブログへのお付き合い誠に有難うございました。(一部画像を加工しております)


と、思ったら優勝したモルタラさんの車両が再車検で引っかかっているとのツイートがあり、メディアセンターがザワザワし始めています。一体どうなってしまうんでしょうか? ヤキモキしますが、もうフェリーに乗り遅れてしまうので付き合ってられません(最終的に失格処分で、フェリックス・ローゼンクビストが優勝)。
 
 その後、編集長より総括ぐらいしろ、とのお叱りを受けましたので感想を。

『モータースポーツの未来を探す旅 第一弾』とテーマを決めてやって来たフォーミュラE第4シーズン開幕戦香港。率直な印象は「なんだかよく分からない」というのが正直なところです。

 イベント全体としてはD1GPお台場をもっと大きくした感じです。E-ビレッジと呼ばれるお客さん用のイベントスペースがありコース沿いには大きな観客席もあります。近頃話題のEレースも行われ、実際のドライバーと直接対決できる時間もあります(対戦相手の地元の子供がインタビューでフォーミュラEをシーズン1から見ているという発言にはメディアセンター内からブーイングが)。もちろん、コース上のバトルやスピードは申し分ありません。一見の価値ありです。

 ただまったく盛り上がらない予選のやり方、朝7時から始まるフリー走行、冷却用に多量に使用されるドライアイス、シグナルが壊れて決勝スタートができない論外なトラブルもあり、シーズン4を迎えても運営としてはこんなレベルなのかと感じざるを得なかったのも事実です。

 車両に搭載されるEV技術もそれほどでもないと思われ、一般車へのフィードバックにも疑問符がつきます。ただEV技術の開発にはとても大きなお金が必要になるのも理解していますので、ここは難しいところかとも思います。ただEVというイメージと言葉だけを振りかざして中身が伴わないまま「これが未来のモータースポーツ」という発言には賛同できかねますし、実際のところ現状はそうなって来てしまっているのではないかと思います。そのことはフォーミュラE村の住人たちはみんな分かっているはずです。

 来シーズンから車両本体や技術規則が変更されますが、やはり大きく変わるのはメルセデスやポルシェが参戦してからになるでしょう。それまであと数年このシリーズを注意深く見つめていく必要があると感じました。まだ答えは出せません。


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