連戦で、ちょっとお疲れぎみのムッシュ柴田が現地の様子をお届け。まずは景気づけにパブで一杯。フェラーリ残留発表前のライコネンさん、早くもメルセデス昇格が噂される期待の大型ルーキー、母国で上位入賞を狙うバトンさんの様子も……。
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オーストリア、イギリス2連戦の今回は、オーストリアGP終了後に2日間ほどパリに滞在し、水曜日にユーロスターでドーバー海峡を渡って、イギリスにやってきました。
ホテルにチェックインして、早々にシルバーストンに向かいます。
水曜日のサーキットは、まだ設営の真っ最中でした。
チームのスタッフも、オーストリアから戻ってきたばかりですもんね。この前にはカナダ〜アゼルバイジャンという、ありえないほど超長距離の2連戦をこなし、この次にはハンガリー、ドイツの2連戦も控えてます。僕らも含めて、F1村の人々に、そろそろ疲れがたまってくるころです。
僕も珍しく、イギリスに着いたあたりから、ちょっと風邪の初期症状が。
それで精をつけようと、近所のパブに出かけて、まずはギネスの1パイントを注文。
続いて「イングランド・ミートパイ選手権で、堂々1位に輝いた!」とパブの入口に、でかでかと垂れ幕の出ていたミートパイを注文しました。お味は……まあ、こんなもんでしょうか(笑)
そのあと猫足の巨大バスタブに熱いお湯をたっぷり張って、ゆっくりお風呂に浸かりました。でも翌朝になっても、風邪はすんなり抜けてくれません。
ま、動いてるうちに治るだろうと、サーキットに出勤。まずはキミ・ライコネンの囲み取材をのぞきに行きました。
記者たちからは盛んに「来季はどうするんだ」だの「モチベーションは、いまもあるのか」と、ほとんど引退前提の問いかけが飛びました。でもキミは、ぜんぜん不機嫌になることもなく、悠々と質問をさばいてました。そして翌日にはフェラーリから「契約延長」が正式発表。なーんだ、という感じです。
こちらは前戦オーストリアで殊勲の10位入賞をあげた、パスカル・ウェーレイン選手。
囲み取材の時間より、ちょっと早めにマノーに行くとゲームに興じてました。クルマは言うまでもなく、メルセデスです。
ゆったりとステアリングを握って、スムーズに操作するさまは、さすがです。でも、ラップタイムをみると1分40秒。あれ? ちょっと、遅過ぎるよ(笑)。でもメルセデス期待の新星であることは確かで、パドックでは「ニコ・ロズベルグに代わって、来季はメルセデスに移籍か?」なんて噂も流れてました。
そんな噂を流されては、ロズベルグは奮起するしかありません。
でも午後のフリー走行でピットに向かうと、ロズベルグ車は水漏れトラブルの真っ最中……。このセッションでは1周も走れず、散々な初日となってしまいました。
改良型パワーユニットを投入してパワーアップに成功したマクラーレン・ホンダは、どうでしょう。
ジェンソン・バトンが、にこやかに地元ファンの声援に応えてます。このあと、すぐにコクピットへ乗り込み、いいところを見せるはずだったんですが
なんとまあ、その改良したパワーユニットにトラブル発生。
でも最後は何とか走って、9番手タイム。順調に周回を重ねたアロンソは6番手でしたから、予選以降ちょっと期待できるかもしれませんよ。