小籠包、発祥の地がサーキットのすぐ近くに!/上海から特派員レポート
パドック外の話題をお送りする、上海からの臨時特派員レポートです。レポーターは引き続き、ムッシュ柴田さん。なお今回は、もうひとり臨時特派員からの観戦記がありますので、お楽しみに。
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中国といえば、PM2.5が心配でした。今年の上海も木曜日の朝は、こんな感じ。晴れているはずなのに、すぐ近くの高層マンションすら、ぼんやりと霞んでます。のんびり走っただけなのに、のどがイガラっぽくなってたし。ところがレース翌日の月曜日に再び街に出てみると……
なんということでしょう!
同じ場所から望むマンション群が、くっきりと見えているではありませんか。この日は走っていても、快適でした。
とはいえ通勤途中の女性とか、こんなマスクをつけている人を多く見かけます。日本の使い捨てとは違って、もっと頑丈にできていて、脇に大きなフィルターが付いていたり。
上海人たちも東南アジアの人々同様、朝食は家で食べないみたいで、朝からテイクアウトが大繁盛。職場に急ぐわけではない僕は、店内に入っていただくことにしました。
上海といえば、やはり小籠包。上海国際サーキットから地下鉄で、ほんの3つの駅「南翔(ナンシャン)」が小籠包、発祥の地なんだそうです。熱々の小籠包、6つで6元(約110円)、安すぎる!
たっぷりの芥子菜(からしな)と味玉の載ったラーメンは、ちょっと高くて12元。と言っても220円ですけどね。これでもかというほど麺が入ってましたが、完食してしまいました。
満腹状態で近所を走っていたら、こんな建物が忽然と出現しました。
近寄って、よく見てみると、だまし絵なんですよね。
フランスのスーパーチェーン「カルフール」が、本国からアーティストを呼んで、描かれたものだと思われます。
そろそろ恒例の現地紙チェック、いってみましょうか。
市内のキオスクで買い求めたレース翌日の新聞の数々です。
日本語の漢字と違うとはいえ、何とか理解できるかなと思ったのですが、見出しを解読するだけでも、けっこう苦戦しました。これは「ロズベルグ奪冠」ですかね。ちなみに、この新聞は入場者数を「16万人」としていますが
こちらは「14万人」。まあ中国では2万人ぐらいの違いでは、がたがた言わないんでしょう。中国GPは今年で13回目でしたが「これだけの人気なのだから今後も継続しない理由はない」というヨイショ記事のようです。
こちらは、しばらく眺めていても結局わかりませんでした。「F1熊市中的」って、どういう意味なのか、どなたか教えてください。くまマーケット……?
中国GPの週末に起きた、九州の震災。こちらの新聞でも連日、大きく報道していました。被災されたみなさまが一日も早く、いままでの暮らしに戻れるよう、祈っています。
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柴田久仁夫(しばた・くにお)
1982年よりパリ在住。TVディレクターとしてヨーロッパ、アフリカ各国を10数年間取材。初めてのF1は1987年のモナコGP。中嶋悟という日本人が参戦していると聞いて興味本位に首を突っ込み、以来そちらが本職に。幸い旅行が大好きで年間100日以上のホテル暮らしも苦にならない。趣味はランニングと、おいしいものを食べて飲むこと。