このパワー量を増やすという決定は、今季初めにスネッタートンで実施されたグッドイヤーのタイヤテストを受けて判断が下されたもので、このテストではサットンを軸に、トム・イングラム(ブリストル・ストリート・モータース・ウィズ・エクセラー8/ヒョンデi30ファストバック Nパフォーマンス)、コリン・ターキントン(チームBMW/BMW 330e Mスポーツ)らに追加のパワーを利用しながら失速を挽回する機会が与えられた。

 新しいパワーレベルは、ハイブリッドとターボブーストの両方を組み合わせることによって利用可能になり、ドライバーは現在使用しているのと同じステアリングホイールに取り付けられたボタンを介してシステムをいつ使用するかを選択できる。

「2023年はシステムに最初の調整が加えられ、チャンピオンシップに向け前向きな一歩となったが、2024年に何が起こるのかも事前に味わってきたよ!」と、エクストラパワーを歓迎する新王者サットン。

「スネッタートンでのテスト中に、TOCAと協力して来季に向けたいくつかの異なるオプションを試すことができた。今後は2倍のパワー供給を受けて、間違いなくレースにスパイスを加えることができるはずさ」

「ハイブリッドターボブーストを備えたクルマと備えていないクルマの差は非常に大きくなるため、防御するのはかなり困難になるだろう。このシステムを介してクルマが互いに並走できるようになり、従来はできなかったコーナーでの追い越しも可能になるかもしれないね」

 シリーズ責任者の傍ら、FIAではツーリングカー・コミッション理事の要職にも当たるゴウは「ハイブリッドシステムの信頼性が非常に高いことが証明されており、その全体的なパフォーマンスをさらに開発し、引き上げる時期が来た」と述べた。

「先だって“クイックシックス”予選の導入についても述べたように、我々はつねにチャンピオンシップにさらなるエネルギーをもたらすことを目指しており、この最新の開発はまさに文字どおり、それを実現したものになるはずだ」

今季初めにスネッタートンで実施されたグッドイヤーのタイヤテストを受けて“パワー倍増”の判断が下された
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トラック上での勝負における従来の概念を覆すようなインパクトが期待されている
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