■「次のハンガリーはしっかり走りきりたい」
「スタートの出足は良かったんですが、ホイールスピンが多すぎて」という道上は、12番グリッドにいたヤン・アーチャー(ラーダ・ベスタWTCC)に先行を許してしまうが、その後はかつてJGTCやフォーミュラ・ニッポン時代にしのぎを削ったトム・コロネル(シボレーRMLクルーズTC1)との戦いとなる。
2周目、コロネルのインを突き道上はひとつポジションを上げることに成功するが、「あの時点でエンジンがおかしかったんです。自分の方が伸びたのでそのままいったんですが、次の周で同じ状態になってしまい……」とエンジンの不調が再発し、ピットに戻ることになってしまった。
「オープニングレースは走れなかったし、メインレースだけでも走りきって、スタートからのクルマの変化などの状況をエンジニアにも伝えたかった。そういうことができなかったので、次のハンガリーに向けてはちょっと残念ですね」と道上。
次戦のハンガロリンクは、チームメイトのノルベルト・ミケリスの地元レースで、多くのファンが訪れる。シビックWTCC向きのコースでもあり、道上もすでにテストで走行済み。「ハンガリーはテストで走っているコースなので、走りきりたいですね。その次はニュルブルクリンクで、ややこしいところなので(苦笑)」と道上は言う。
今回のモンツァでは、フリープラクティスからの流れを予選、決勝と「流れをつかむことができなかった」と道上。リバースグリッドのポールも惜しくもつかむことはできなかったが、「リバースグリッドのポールも、嬉しいような嬉しくないようなと思っています。やはり僕はそこじゃなくて、ちゃんとタイムを出して前に並びたい。メインレースで前にいきたいという目標があります」という。
次戦ハンガロリンクでの道上の逆襲を、日本のファンは待ち望んでいるはずだ。
