2016年、ホンダエアロの不利が拡大。レイホールが2年続けてチャンピオン争いを行うことはできなかった。しかし、テキサスで勝利を記録し、存在感を示した。

 今年はホンダ勢の不利が明らかに小さくなっている。昨年10勝を挙げたチーム・ペンスキーもそれほど勢いはない。そして、レイホールの実力は更に伸びていることがデトロイトでの勝ちっぷりに現れていた。

 レース1は予選でポールポジションを獲得し、決勝でもスピードの違いを見せつけて勝利。レース2では佐藤琢磨がポールポジションを獲得。アンドレッティ・オートスポート勢にフロントローを奪われたが、動ずることなく序盤はタイヤと燃料をセーブ。

 相手のパフォーマンスが下がったところでパスし、トップに立つや後はひとり旅。3ストップ作戦のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が終盤に差を詰めてきていたが、落ち着いて危なげなくゴールまでマシンを運んだ。

シーズン2勝目をいちばん乗りしたレイホール
シーズン2勝目をいちばん乗りしたレイホール

 レース展開が大きく味方したことと、そうした戦いのできるチームで戦っていたことによってデビュー2年目、19歳での最年少優勝を記録したレイホール。この勝利が逆に彼のキャリアを遠回りさせることに繋がったのかもしれない。その後の6シーズンで優勝なし。先週のデトロイトでの2勝でようやく通算勝利数は6つになった。

 ポールもまだ3回と少ない。その背景には明らかな不利の1台体制での参戦がある。それを乗り越えての奮闘は素晴らしい。チームのエンジアリング部門の強化が結実し始めている。

父ボビーと談笑するグラハム・レイホール
父ボビーと談笑するグラハム・レイホール

 父ボビーの作り上げて来たチームは、小さいながらも優れた戦闘集団だ。スタッフは仕事に強くフォーカスし、献身的に働く。グラハムは彼らに敬意を示しつつ、走りやファイトぶりで活気付け、リーダーシップを発揮している。

 着実に絆を強めて行っているレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、あとは2カー以上の規模拡大が必須だ。レイホールをプッシュするようなチームメイトが不可欠。それが叶えば親子二代のチャンピオン誕生が見られるはずだ。

レイホール・レターマン・ラニガンがホンダ勢を牽引するか?
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