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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.04.28 16:26
更新日: 2018.04.28 16:30

最強ペンスキーで進化を続ける王者ニューガーデン。連覇のカギはチームメイトふたり

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海外レース他 | 最強ペンスキーで進化を続ける王者ニューガーデン。連覇のカギはチームメイトふたり

 チーム・ペンスキー入りした最初の年にチャンピオンとなったニューガーデン。彼はコースを選ばず速く、予選でのパフォーマンスも向上中。2018年シーズンを3カー体制で戦うチーム・ペンスキーの中でいちばんキッチリと成績を出すドライバーになっている。

 ディフェンディングチャンピオンとして戦う彼にはプレッシャーも大きくかかっているだろうが、それに押しつぶされる気配もなければ、気負い過ぎていることも感じられない。

 彼には運も味方している。2回の優勝はどちらも終盤のピットストップが重要な鍵を握っていたが、いずれのケースも結果的に正解であっただけ。裏目に出て大きな痛手を被る可能性も十分にあった。

 第2戦フェニックスで終盤にトップを立った彼の走りは見事だったが、ゴール前にフルコースコーション発生。レース再開後はゴールまで10周以下のバトルになると見られた状況で、タイヤ交換のためのピットストップに入った。

第2戦フェニックスでシーズン初勝利を挙げるニューガーデン

 彼らと同じ作戦を選んでピットに向かったチームが圧倒的に多かったことで、ニューガーデンの順位の下げ幅は最小限に抑えられ、優勝するのに3台をパスするだけでよかった。ステイアウト組が倍の6台だったら、ロバート・ウィッケンズとジェイムズ・ヒンチクリフのシュミット・ピーターソン・モータースポーツ・コンビに逃げ切られていたかもしれない。

 そして今回のバーバーでは、雨が降り出したレース終盤にいち早くウエットタイヤに交換。その時点までに大量リードを築いていたのはニューガーデンの実力だが、雨がどの程度の路面コンディションを変えるのか、雨が止んでレーシングラインが乾き始める可能性はないのか、もう何周かコース上に残って展開を見極めるのが正しい判断だったはずだ。
 ライバルたちが彼との差を縮め出してからタイヤ交換をしても全然遅くなかった。しかし、雨脚が弱まってスリックの方が有利となる展開も考えられた中、ピットはニューガーデンを真っ先にピットに呼び入れた。

アラバマGPを制しランキングトップで“マンス・オブ・メイ”に挑むニューガーデン

 4戦で早くも2勝のニューガーデンは獲得ポイントが158点で、2番手につけるアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)に13点、3番手のセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)に39点差をつけてのランキングトップにいる。このまま彼は逃げ切り体制へと入るんだろうか。

 新入りがスタートダッシュで大きくポイントリード。パワーはもはやニューガーデンとどちらがベテランなのかがわからない状況に陥っている。開幕から予選2番手、3番手、2番手と来て、今回がまた2番手だったパワー。

 レースでは第3戦ロングビーチでスピードを見せたが、ロッシが彼より速く2位でのゴールとなった。PPも勝利も獲得できずにイライラしていたところへ、今回はタイヤの使用状況でアドバンテージを手に入れながら、それを活かし切れずに予選2番手となって精神的安定が大いに揺らいだらしく、ウエットレースの序盤にアクシデントを起こした。シリーズポイントは4戦終了時点でニューガーデンの半分より少し多い81点で、ランキングは10番手だ。

苦戦するパワーとパジェノー。強力なチームメイトたちは今年もチャンピオンを争うライバル候補だ

 パジェノーはある意味でパワー以上に苦しい。彼らしい安定感の高さをまったく発揮できていないのだ。連続上位フィニッシュを記録していた昨シーズンとは真逆の大不振で、ようやく第4戦にしてシーズン初のトップ10入りを果たした。

 新しいユニバーサルエアロキット装着マシンのドライビングの難しさを大いに歓迎し、楽しんでいるというパジェノーだが、それとは裏腹に獲得ポイントは66点で、ランキングは15番手に沈んでいる。

 パワーとパジェノー、ニューガーデンの先輩チームメイトふたりがどこまで巻き返すか、シーズン中盤戦からに彼らの戦いぶりに注目したい。


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