今年、アウトウニオン・タイプCのステアリングを握るのは、ハンス-ヨアヒム・シュトゥックです。この事実は、アウディスポーツ史上のドライバーたちにとって、意義深いことです。
 
 なぜならば1930年代、シュトックの父ハンスはアウトウニオンチームのメンバーであり、ことヒルクライムレースとなれば、ほぼ無敵を誇った名ドライバーでした。ハンス-ヨアヒム・シュトゥックは、シルバーアローをドライブするときには必ず、父が実際に使っていたレーシンググローブとゴーグルを身に着けます。

アウトウニオン・バンダラー ストリームライン・スペシャル
アウトウニオン・バンダラー ストリームライン・スペシャル

 アウディトラデションがイベントの25周年に向けて送り込むもう1台は、バンダラー ストリームライン・スペシャルで、グッドウッドでお披露目されるのは初めてです。80年前、アウトウニオンAGはこの流麗なマシンを3台投入し、当時世界でもっとも過酷と言われたリエージュ・ローマラリーを戦いました。
 
 リエージュ・ローマ間を往復する全行程は4000km超におよび、約100時間のレース時間中、給油以外の停車はほとんどできず、車速は最低でも50km/h以上が要求されました。
 
 1938年にはフィニッシュラインを超えられたのは、全エントラントのうち3分の1。1939年には出走した51台のうち21台のみが完走しました。既述の3台のバンダラー・レースカーは、すべてこの21台のうちに含まれています。その結果バンンダラーは、ワークスチームにとってもっとも重要な賞であったブランドランキングを獲得しています。

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