再開後も首位の座をキープしたベルネイは、その後もアウディのトップスピードを生かして逃げを打つ展開となり、後続のバトルを尻目に盤石の今季2勝目をマーク。アズコナ、ファイルズが表彰台に続き、レース前の時点で選手権首位だったボルコビッチは5位に終わり、アズコナが再度のポイントリーダーに浮上。ベルネイは34ポイント差のランク3位でレース2を迎えることとなった。

 日曜正午過ぎにスタートした高速モンツァ戦の第2ヒートは、予選トップ10リバースポールからスタートのフランシスコ・アブレウ(プジョー308 TCR)が首位をキープするも、後続はふたたびシケインで大混乱に。

 初代TCRインターナショナル王者のステファノ・コミニ(FK8ホンダ・シビック・タイプR)らはシケインをカットした際にマシンにダメージを負いリタイアに追い込まれるなか、10番手グリッドから発進したベルネイがオープニングラップで5番手へとジャンプアップ。

 2周目の1コーナーでは前を行くボルコビッチが、ポジションをキープしようと縁石をまたぎ彼のヒュンダイは大きくバウンド。この動きで後続のマキシム・ポティ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)やシビックのレセンスらがコース外へ追いやられる事態となり、ベルネイは悠々2番手にまでポジションを回復してくる。

 続く3周目に首位のプジョー308を視界にとらえたアウディRS3 LMSは、そのまま最高速を武器にオーバーテイクを決め、11周を走破して前日に続くトップチェッカー。見事に連勝を決め今季3勝目を飾り、首位アズコナに19ポイント差とするランキング2位へと浮上した。

「もちろん、選手権のギャップを縮めたいと思っていたし、僕らは最大限の仕事をしてポールポジションとふたつの勝利を手に入れ55ポイントを稼いだ。チームは最高の仕事をしたと思う」と、最終戦バルセロナを前にタイトルへのチャンスを引き寄せたベルネイ。

「我々はベストを尽くすつもりだけど、WTCRの公式テストでスペインに行った時には、僕らのアウディに競争力はなかった。もちろん、その後はマシンに数多くのセットアップ変更を施してきたし、タイヤへの理解も大きく進んだ」

「それでも、バルセロナはクプラのテストコースであり(ランク首位を行く)アズコナのホームでもある。難しいイベントになるだろうけど、最善を尽くすつもりだよ」

 ベルネイに続きレース2で表彰台を獲得したKCMGの2台、2位ファイルズと3位タッシはそれぞれランキング6位、4位に浮上。一方、1コーナーシケインで縁石をジャンプし、自らもリタイアに追い込まれていたタイトルコンテンダーのボルコビッチは、このドライビングが悪質な行為とみなされモンツァのリザルトから除外に。レース1の10ポイントも剥奪となり、ランキング3位に後退している。

 いよいよ決着となる旧TCR系シリーズ最高峰は、10月20~21日にスペイン・バルセロナで最終戦を迎える。

R1でトラブルからクラッシュを喫したベンジャミン・レセンスは、R2でもバトルでコース外へ押しやられる展開に
開幕戦で連勝発進していたターゲット・コンペティションのドゥサン・ボルコビッチは危険運転で失格裁定
モンツァ戦連勝で今季3勝目を挙げたベルネイは、145ポイントでランキング2位に急浮上
実力者を揃えるKCMGは、ジョシュ・ファイルズ、アッティラ・タッシが揃って表彰台に上った


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