そのシェドンのチームメイトとなる2017年TCRインターナショナル・シリーズ王者のジャン-カール・ベルネイもこの最終セッションでトップタイムからコンマ4秒遅れながら3番手につけ、全セッション総合でも4番手タイムとアウディ勢の好調さをアピールした。

 さらに金曜午後トップ3の背後にはマ・キンファ、ケビン・チェコンのチーム・ミュルザンヌ勢が並び、ロメオ・フェラーリが製作したEVOモデル、アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCRが1305kg、-20kgのBoPも活かす結果となった。

 一方、前日はトップ10入りもなくこの最終セッションでもPWRレーシングのダニエル・ハグロフ(セアト・クプラTCR)とヤン・エルラシェール、イバン・ミューラー(ともにLynk&Co 03 TCR)の親族ペアに次ぐ9番手止まりとなったBRCヒュンダイN スクアドラコルセのディフェンディングチャンピオン、ガブリエル・タルキーニは「新しいBoPには満足していない」と、不満を表明した。

「もちろん2018年前半戦は我々に競争力があり、それがタイトルに向け後押しにはなったが、後半戦はマシンに突出したアドバンテージは存在しなかった。現状では開幕戦で戦えるレースペースがなさそうだ」とタルキーニが語れば、BRCレーシングのチームマネージャーを務めるガブリエル・リゾも「BoPにより連覇を阻止するという考え方が蔓延するのは民主的ではない」と、エースのコメントをフォローした。

「午前のセッションでの最高速を分析したが、我々は最速モデルより10km/hも遅かった。現状のi30は2番目に重く、もっともライドハイトが高いマシンだ。昨季後半の性能差を考えても不当なBoPを課せられており、競合他社と同レベルで戦う能力を削がれている」と続けたリゾ。

 これに対し、アルファロメオのチェコンらは「彼らはどんなテストをした? 写真を撮っただけだろう?」と厳しく糾弾する。

「僕ら以外は誰も真剣にテストなんかしちゃいないさ。僕らはトラックでの時間を稼ぎたいから全力で走行した。でも他陣営の誰もがこのセッションをメディアイベントとして、フィルミングに使っているだけだ」

 同じく総合4番手に入ったベルネイも、昨季のTCRヨーロッパでの実績を踏まえてヒュンダイ勢の主張に批判的な目を向けている。

「彼らは昨季のTCRヨーロッパでのi30と同じBoPだったにも関わらず、(最終戦の舞台となった)この同じバルセロナで約5秒も遅かった。冗談を言っているとしか思えない」

 このテストの結果を踏まえ、シリーズの勢力争いはどう動くか。開幕戦モロッコ、マラケシュ・ストリートサーキットでの勝負は4月6~7日に幕を明ける。

トップ10に顔を出すことはなかったものの、完全復帰のティアゴ・モンテイロも精力的に周回を重ねた
エースのガブリエル・タルキーニのみならず、チームマネージャーやノルベルト・ミケリスらもBoPへの不満を口にする
2台そろって2日間でタイムシートの上位を占めたアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR
「ヒュンダイ勢の印象操作は成功しない」と冷静に語ったジャン-カール・ベルネイのアウディもテストを成功裏に終えている

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