続くレース2でも2度のSCが出動する展開にも助けられ、ターキントンがトップチェッカー。2位には17周目にスバル・レヴォーグGTをパッシングした大ベテランのマット・ニール(FK8ホンダ・シビック・タイプR)が入り、BMW、ホンダ、スバルが表彰台を占める結果となった。

 そして迎えたレース3。前戦R2の10位でリバースポールを獲得していたチーム・トヨタGB withスピードワークス・モータースポーツ(SWM)の新型カローラは、フロントロウに並んだTradePriceCars Racingのジェイク・ヒル(アウディS3セダンBTCC)を従えて危なげなくホールショット。

 セカンドロウ4番手からダッシュを決めた元WSR所属のロブ・コラード(ボクスホール・アストラBTCC)との3台パックで後続を引き離しにかかると、レース中盤にはハードタイヤのドロップダウンに苦しむヒルのアウディがじりじりと後退。代わってボクスホールのワークスマシンが新型トヨタを追い詰める展開となっていく。

 しかし19周のレースを守り抜いたSWMのエースは、4000人以上がゲストに招かれたトヨタGB関係者の前で歓喜のトップチェッカー。わずか1秒092のマージンでしのぎ切り、デビュー2戦目にして新型カローラBTCCに初勝利をもたらすことに成功した。

 2位コラードもパワーマックス・レーシングに移籍後初の表彰台をプレゼントするとともに、3位にはこのラウンドに選手権リーダーとして臨んでいたBTCレーシングのジョシュ・クック(FK8ホンダ・シビック・タイプR)が入り、R1でAmDのFK2シビック、サム・トルドフと絡んで失っていた表彰台を奪還。続く4位にはそのトルドフのチームメイトであるロリー・ブッチャー(FK2ホンダ・シビック・タイプR)が続き、5位に入って3戦連続トップ5フィニッシュのサットンがポイントリーダーに浮上している。

 2019年デビューのニューモデルたちが勝利を独占したドニントンパークに続き、BTCCイギリス・ツーリングカー選手権第3戦は、シリーズ随一の高速サーキットであるスラクストンを舞台に、5月18~19日の週末に争われる。

連勝のコリン・ターキントン(右から2人目)も「これで選手権でもいい位置に上がれた」と3位まで浮上した
今季大ベテランペアに刷新したボクスホール・ワークスは、ロブ・コラードが早速の表彰台を獲得した
サクセスバラスト搭載の重量級シビックにハードコンパウンドを組み合わせたジョシュ・クックはR3で挽回の表彰台を確保した
1台体制ながら「デビュー2戦目にして勝利を飾れるなんて、完璧なストーリー」と喜びを語ったトム・イングラム

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