土曜日は午後6時30分にスタートが切られることになっていたが、その1時間ほど前からサンダーストームがスピードウエイを覆い、観客にも避難命令が出されるほどだ。

 雨は上がり路面を乾かす作業にも時間がかかって、4時間!も遅れてレースが始まるのは22時30分を過ぎてのことだった。

 グリーンフラッグが振られると、スポッターのロジャー安川の合図に合わせて琢磨は好スタートを切った。ジョゼフ・ニューガーデン、ポールのパジェノーを抜き去るとあっと言うまに2番手にまで浮上していた。

パジェノーと競る佐藤琢磨
パジェノーと競る佐藤琢磨

 パワーには追いつかないものの、10周目まで2番手を維持。その後パジェノーが追いつき、ニューガーデンにもかわされて4番手に落ち着いた。

 そのまま50周が過ぎるとまたもや雨が落ち始め、赤旗提示で一時レース中断。ピットレーンで待機していた。その間無線でマシンの状態を伝える琢磨は、徐々にアンダーステアがひどくなっていることを伝えていた。

小雨によりレースは約30分中断する
小雨によりレースは約30分中断する

 雨も止み小休止した後にレースは再開。ピットがオープンになるとほぼ全車が1度目のピットに入った。

 琢磨は5番手で戦列に戻るが100周過ぎからペースが落ち、12番手まで下がった所でチームは早めのピットインを決断し琢磨を呼んだ。

 タイヤ交換と給油を終えた琢磨は、ラップ遅れの19番手まで落ちたが、ニュータイヤを履いた30号車は別の車のように甦り、他のマシンがピットに入る頃にはニューガーデンの後ろの2番手まで戻ってきていた。

 チームのシミュレーションは当たり、琢磨だけが1回ピットの多い5ピット作戦で走っている。琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの取ったこの作戦がレース終盤の勝負でどう出るか? それが見ものだった。

タイヤ交換でペースを回復し追い上げをみせる琢磨
タイヤ交換でペースを回復し追い上げをみせる琢磨

 琢磨はパワーに先行を許し3番手となったが、表彰台圏内でのレース展開になっていた。3度目のピットの後、再び追い上げモードになっていた時、ターン1-2で前のマシンのタービュランスを受ける形で、ややアウトに膨らみ、ウォールギリギリまで迫った時に、ラップダウンのセイジ・カラムが琢磨に追突!

 琢磨はスピンしながらもコースに戻り走行を続けた。

 なんとか走り続けるものの、痛手は大きくリヤのディフューザー周辺にダメージを受けており、マシンは安定したスピードで走ることは出来ず、216周目にピットに入りマシンを降りた。

「ニュータイヤでのペースは気持ち良いくらい良くて、他のマシンとピットシークエンスを変えて最後にどうなるか楽しみだったのに、残念ですね。ここ何戦かずっとこんな感じ。テキサスから、ロードアメリカ、トロント、そしてアイオワといつもトップ5を走っていて結果が出ないのは残念としか言いようがないですね。次のオハイオはチームの地元ですし、頑張りたいです」。

 パフォーマンスは見せられているのに、結果に繋がらないのは残念としか言いようがない。それでもランキング6位にとどまっていられたのは奇跡と言っていいだろう。

 来週のオハイオは、このモヤモヤを吹き飛ばすようなレースを期待したい。

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