しかしレース終盤、プロトンのクラッシュでセーフティカーが導入され、残り3周のファイナルスプリントの展開に。
ここでもシェドンは、順位を上げてきたメルセデス・ベンツAクラスのアダム・モーガンからの激しいプレッシャーをしのぎきり、3位をキープしたままフィニッシュ。ライバルのトルドフがベンツの後方5位でレースを終えたため、わずか2ポイント差で逆転。2005/06年のマット・ニール、2007/08年のファブリツィオ・ジョバナルディ以来のタイトル2連覇を決めた。

「本当に幸せな結末だ!」と、マシンを降りた直後に興奮気味に振り返ったシェドン。
「スタートでレヴォーグのプラトにピットウォールに寄せられて、コースの残り幅がどんどん“洋梨”みたいに狭まっていって、残り10メートルもないところまで追い詰められて慌てたよ」
「ホンダ・シビックRは本当に信じられないぐらい素晴らしいマシンだった。ニールやジョバナルディ以来の連覇だし、近年はそれを実現するのが厳しいぐらいハイレベルなシーズンが続いていた。それが最後の最後で達成できたのは、本当に感動だ!」

一方、惜しくも選手権リーダーの座から滑り落ちたトルドフは「これほど長くにわたって選手権を引っ張ってきたのに、タイトルを勝ち取れなくて本当に悲しい。今日はこれ以上、できることはなかったし、この3レースのリザルト(10位、5位、5位)は決して恥ずべき内容ではない。ゴードンが僕らを上回っただけのこと。1年を通して、僕らの強さは確実に1ランク以上レベルアップしたと思う」と、勝者を称えた。

最終的に、シリーズチャンピオンのゴードン・シェドンは308ポイント、BMWのサム・トルドフが306ポイント、3位には292ポイントでフォード・フォーカスのマット・ジャクソン。4位に289ポイントまで迫ったスバル・レヴォーグのターキントンが入っている。
