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海外レース他 ニュース [PR]

投稿日: 2020.10.12 06:55
更新日: 2020.10.22 20:55

TOYO TIRES、ニュルブルクリンク24時間耐久レースに復帰。 悔しさのなかにも確かな手応えを感じた一戦を追う

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海外レース他 | TOYO TIRES、ニュルブルクリンク24時間耐久レースに復帰。 悔しさのなかにも確かな手応えを感じた一戦を追う

 ようやく雨脚が弱まったのは、日曜日の7時30分のこと。まだ薄暗い中、マシンは再びコースに姿を現し、8時ちょうどにレースは再開されることとなった。

 雨は徐々に上がり、それに連れて路面も乾いていった。各車は次々にスリックタイヤに履き替えながら、ラップタイムのペースも上がっていく。そんな中、37号車GRスープラGT4と54号車レクサスRCFも順調に追い上げを見せる。

Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING 37号車GRスープラGT4
Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING 37号車GRスープラGT4
Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING 54号車レクサスRCF
Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING 54号車レクサスRCF

 レースは後半戦に突入し、残りは2時間を切ろうかというころだ。再び、ニュル24時間の女神がチームに試練を与えた。54号車レクサスRCFの駆動系に不具合が起こり、安全上の理由からマシンを止めざるを得ない状況となってしまったのだ。

 それも運悪く、マシンが止まった場所がピットから非常に離れていた。たとえレッカー車でマシンをピットに戻せたとしても、修復の時間は残されてはいない。54号車レクサスRCFはゴールを待たずして、リタイアを選択せざるを得なかった。

 チームの思いは、37号車GRスープラGT4に託された。「なんとしてもゴールする」という気持ちで、ドライバーたちは慎重にバトンを繋いでいった。

 やがて時計の針は15時30分を告げ、ニュル24時間の決勝レースは幕を閉じた。37号車GRスープラGT4も無事にチェッカーフラッグを受けることができ、苦労を共にしたチームスタッフたちは心から喜び、互いを称え合い、チーム内は笑顔に溢れていた。

37号車GRスープラGT4は、SP10クラス3位でチェッカーフラッグを受けたが……
37号車GRスープラGT4は、SP10クラス3位でチェッカーフラッグを受けたが……

 Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACINGの1年目の挑戦は、SP10クラス3位に終わった……かと思いきや、ニュル24時間の女神はどこまで意地が悪いのだろうか。『ドライバー1名に付き最低15周以上周回する』という規定を満たすことができず、37号車GRスープラGT4は完走扱いにならなかったのだ。

 RING RACINGのウーヴェ・クレーン代表は予選から不眠不休で疲労困憊のなか、「まるでジェットコースターのようなレースウィークだった。だが、このメンバーで挑めたからこそ、いつくもの困難を乗り越えることができた。非常に厳しく、辛い週末だったが、やはりニュル24時間は素晴らしい。次のレースを楽しみにしている」と、充実した表情を見せてくれた。

 Novel Racing渡邊代表は、「今回はタイヤの新スペックを試すことができ、課題や問題点を見つけることができた。これは貴重な財産となるはずだ。今後もTOYO TIRESと共に、この財産を活かし、ニュルで戦うためのタイヤ開発の研鑽を重ねていきたい」と語る。

 37号車GRスープラGT4のドライバーのひとりであるアンドレアス・ギュルデンも、TOYO TIRESの挑戦を称えた。「僕は毎日、さまざまなタイヤを装着してニュルを走っているので、トラックコンディションや縁石のひとつひとつまで熟知している。それゆえに、TOYO TIRESがこの地に新たなタイヤメーカーとして挑戦することが、どれだけ難しく、そしてどれだけ重要なことなのかを理解している。今回、Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACINGの一員として戦えたことを誇りに思う」

 TOYO TIRESが10年ぶりに挑戦したニュル24時間レースは、多くの困難に襲われ、結果は望んだものではなかった。しかし、TOYO TIRES開発スタッフたちは、「初年度の目的は、我々がニュルで置かれている立ち位置と状況を確認することでした。さまざまな困難と過酷な状況を含めて、ニュルは我々に十分過ぎる程の教訓を与えたくれました」と語る。

 TOYO TIRESのニュル24時間レースへの開発プロジェクトは、まだまだ序章に過ぎない。「課題は山積みですが、今回、ニュル24時間レースに挑戦するというプロジェクトに携わってくれたNovel RacingやRING RACINGの方々と共に、ギアを上げて前進していきたい」と、早くも来年に向けて意欲的に動き出している。ニュル24時間の女神がTOYO TIRESに微笑んでくれる日も、そう遠いことではないかもしれない。
 
 そして、TOYO TIRESがニュル24時間レースへの挑戦を通して得られた経験と技術は、我々が手にすることができる市販タイヤにもフィードバックされることだろう。TOYO TIRESがニュルブルクリンクでタイヤを鍛え上げることは、世界中のクルマ好きの幸せにも繋がるのだ。

Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING
Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING

Novel Racing with TOYO TIRES & RING RACING
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