続く26周のレース2は、この上位3名がそのままポジションを守り抜いてレースを終え、ヴァン・デル・ドリフトが今度は0.535秒の僅差で2連勝を達成。一方、マシン修復を終えたパッドンは最後尾から4位まで巻き返してチェッカーを受けた。

 これでロリンソンに対し16点差の選手権首位としてレース3に挑んだヴァン・デル・ドリフトだったが、この最終ヒートは序盤からアクシデント満載の荒れた展開となり、まずは”バサーストの英雄”マーフィーと”元ツーリングカー世界王者”のラディシッチが激しいコンタクトでサスペンションを損傷し、ともにリタイヤに。

 そしてタイトル候補のロリンソンはヒュンダイi30 N TCRのヘッドガスケットが吹き飛び、まさかの戦線離脱。これでチャンピオンは確実かと思われたヴァン・デル・ドリフトのアウディにも異変が襲い、RS3 LMSのギアボックスは5速にスタックされた状態となってしまう。

 しかし、マシンをゴールまで運んでポイント加算の可能性を目指したヴァン・デル・ドリフトは、ライバルを横目にスロー走行でトラックを周回。これにより、初戦をトラブルで失っていたパッドンが僚友ランズレーを引き連れて首位チェッカー。PRGがワン・ツーを達成し、からくも5位フィニッシュのヴァン・デル・ドリフトが199点を獲得して初代TCRニュージーランド王者の座に輝いた。

「最後のレースは本当にストレスフルな状況だったよ」と、まさかの展開にも冷静な対処でタイトルを手繰り寄せたヴァン・デル・ドリフト。

「ジーン(・ロリンソン)とのギャップを管理するだけだと念じていたが、橋を超えたところで5速から動かなくなった。無線ですぐに異変を伝えたけど、マシンを失速させないようにする以外、僕にできることはなかった。そこから最後の数分は、他に何も壊れないよう祈りながらゆっくり周回し続けたよ」とヴァン・デル・ドリフト。

 この最終ヒートで3位表彰台を獲得したホンダ・シビックのミシェルズがランキング2位に浮上し、週末は表彰台のなかったサイムズが総合3位で初年度を終えている。

1990年代初頭の世界ツーリングカー・カップで連覇を達成したポール・ラディシッチ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)は、R3でアウディのマーフィーと絡みリタイヤに
ここまで連勝のヴァン・デル・ドリフトは、R3ではまさかのトラブルにも屈せずチェッカー
3戦2勝を挙げたクリス・ヴァン・デル・ドリフトが、初代チャンピオンの座を手にした

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松田蘭まつだらん
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