TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)レポート 【9月7日号】

F3ユーロシリーズ第7大会 ブランズハッチ
追い越しの難しいコースでヘンキ・ワルドシュミットが第2レース13位

F3ユーロシリーズ
 9月4日(金)から6日(日)にかけて、イギリスのブランズハッチでF3ユーロシリーズの第7大会が開催された。

 今シーズン、同シリーズにはTDPドライバーとして、ヘンキ・ワルドシュミット(オランダ)とアンドレア・カルダレッリ(イタリア)の2名がSGフォーミュラチームから参戦している。

 今大会は通常と異なり、4日(金)の予選を前にしたプラクティス走行が60分間の1回のみのスケジュールとなっており、特に今回F3ユーロシリーズで初めてブランズハッチを走行するカルダレッリにとっては、厳しいレースとなった。2人の所属するSGフォーミュラチームは、シーズン中に許可されているテスト日数の最後の1日を8月19日(水)のノガロ(イタリア)での走行に充て、ブランズハッチへの準備を行った。

 今大会の行われたブランズハッチ・インディ・コースは1周が1929mと短いため、シリーズでは唯一、2組に分かれての予選が行われた。SGフォーミュラチームはハイ・ダウンフォース仕様の新型エアロキットを投入したが、ヘンキ・ワルドシュミットはA組10番手、アンドレア・カルダレッリがB組11番手となり、偶数組(B組)のトップタイムが奇数組(A組)のタイムを上回ったことから、偶数組がポールポジションの位置するイン側サイドとなり、ワルドシュミットが20番手、カルダレッリが21番手グリッドを確保した。

 5日(土)午前11時45分から第1レースがスタート。SGフォーミュラチームの2台は、予選までの不振の原因となったエアロキットを標準タイプに戻し、第1レースへと臨んだ。

 20番手から無難なスタートを切ったワルドシュミットは、前走車のスピンやペナルティにより17位まで浮上。カルダレッリはイベント用に増設された柱によってスタートシグナルがよく見えないという不運に見舞われ、スタートで2つポジションを落としてしまった。

 その後、他車のクラッシュにより赤旗中断となり、第1レースは2パート制で行われることとなった。

 予定されていた他カテゴリーのレースや予選を経て、約4時間後に、残り時間19分としてレースが再開。追い越しの難しいコースのために順位の入れ替わりはほとんど無く、15番手、18番手から再スタートを切ったワルドシュミットとカルダレッリは、そのままの順位でチェッカーを受けることとなったが、2台共に速さを見せ、特にワルドシュミットは、最もチャレンジングなダウンヒルとヘアピンからなるセクター1で、2番手タイムをマーク。第2レースでの巻き返しに期待が高まった。

 6日(日)午前10時50分から52周の第2レースが行われた。15番手グリッドのワルドシュミット、18番手グリッドのカルダレッリ共に順調なスタートを切ったが、前方の車両が第2コーナー出口で接触。これを避けようとした後方車両による混乱でカルダレッリは20位へと後退。

 第2レースも2度にわたるセーフティカーが導入される波乱のレースとなったが、ワルドシュミットは再スタート後、一番の難所である第1コーナー進入で前走車をパス。しかし、それ以上の追い上げはならず、13位でチェッカー。残念ながら、前戦まで5大会連続で続いてきた、連続トップ10フィニッシュは途絶えてしまった。カルダレッリは14位でレースを終えた。

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