9月13日にいよいよ開幕する新シリーズ、フォーミュラE。モーター駆動のみの電動フォーミュラカーによって争われる“次世代のレース”の見どころを、開幕前に今一度おさらいしておこう。

 モーターによる電力駆動のフォーミュラカーで争われるフォーミュラEでは、エキゾーストノートが発生しないため、これまでとは全く違ったサウンドのレースが展開される。また、シリーズ初年度となる2014-15シーズンは全10戦で展開されるが、全てのレースが都市部での公道レースとして開催される。

 初年度は『スパーク・ルノーSRT_01E』のワンメイクで争われ、パワートレインはマクラーレン・エレクトロニック・システムズ製。ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングのバッテリーおよびヒューランド製のギヤボックスを搭載する。マシンは最大200kw(270馬力)を発生するが、決勝ではシステムがレースモードとなり、最大出力は150kw(約200馬力)に制限される。

 また、18インチホイールに装着されるのは、ミシュラン製の“全天候型”タイヤ。ドライ&ウエットの両コンディションに対応する特殊なトレッドパターンが採用されており、例外的なウエットコンディションを除き、タイヤ交換は行われない。

 そんな初年度のフォーミュラEで鍵となるのがバッテリーだ。全開で走ると数周でエネルギーがなくなってしまうため、いかに上手にエネルギー配分を行うかもレースを戦う上で重要なポイントとなる。アムリン・アグリ・フォーミュラEのエグゼクティブ・チェアマンを務める鈴木亜久里氏も以前、「最初に速くても勝てるわけではなくて、作戦によってレースの最後に誰が1位になるのかというところが面白いレース」と話している。

 また、レース中に注目なのはピットイン。従来のレースでは給油やタイヤ交換を行ってコースに復帰していたが、フォーミュラEではバッテリーの交換や充電を行うわけではなく、レース途中にもう1台のマシンに乗り換えて争うことになる。この乗り換えをいかにスムーズに行えるかで、順位が動く可能性もある。

 またフォーミュラEでは、ファンの応援がそのままドライバーの“武器”となる『ファンブースト』という新しい試みが導入されている。レース前にファンからの投票を受け付け、その得票数で上位3位に入ったドライバーには、レース中に1度だけ使用することのできる“ブースト”が与えられるというもので、このブーストを使用すると5秒間、最大出力が約40馬力向上する。

 フォーミュラE開幕戦は13日に中国・北京で開催され、北京オリンピックのスタジアムの周りに設けられた3.44kmの公道で争われる。テスト走行、予選、決勝の模様はテレビ朝日で放送されるほか、BS放送のFOXスポーツ&エンターテイメントでも後日放送が行われる。

 開幕戦は、アムリン・アグリから佐藤琢磨の参戦も決定しており、日本のファンとしても開催が待ちきれないところ。ファンブーストも活用しつつ、いよいよ始まる“次世代のレース”フォーミュラEを楽しもう!

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