6日、ツインリンクもてぎでスタートしたスーパーGT第4回タイヤメーカー合同テストでは、ふだん参戦しているチームに交じって、見慣れない99号車のマシンが突如姿を見せた。“ホンダFR研究車”というネーミングがつけられているこのマシンは、ある“特命”を受けてのテスト参加となった。

 ツインリンクもてぎのガレージから突如姿を現したこの99号車は、かつて週刊オートスポーツでスクープした、FR化NSX-GTが改良されたマシンで、2009年から施行されたGT500クラスの全車3.4リッターFR化に合わせて2007年オフにテストされていたもの。その後ホンダはNSX-GTを09年まで使用し、2010年にはHSV-010を開発、今季の活躍は皆さんご存知の通り。

 07年オフの姿からは、フロントやサイドに穴が追加されるなど違いが見られるこのFR化NSX-GTだが、ではこの“ホンダFR研究車”はなんの目的で姿を現したのか? という疑問が湧くところ。話を聞いてみると、実はこのマシン、なんとF1でも使用されていたザイテック製KERSを搭載しているというのだ。イギリスのザイテックからスタッフも姿をみせており、ピットロードはKERSによりほとんど音も立てずに走行。異様な雰囲気を醸し出していた。

 KERSと言えば、すでに8月9日付けのJAFモータースポーツニュースでは、2012年グランドツーリングカー500(JAF-GT500)車両規定の中に新たにエネルギー回生システムの使用が認められる条文が発表されており、スーパーGT第6戦のGTA記者会見では、坂東正明代表が「(システムは)各メーカーが開発するものではなく、GTアソシエイションが統一したパーツを作り、各メーカーに供給する形で導入したい」と語っていた。

 その際に坂東代表は「今年後半に、このシステムを導入したテストカーを製作、その時になったら、皆さんにきちんとお見せすることができると思う」とコメントを残しており、どうやらこの“ホンダFR研究車”がその任を担っていると見て間違いなさそうだ。今回のテスト参加も、他2メーカーの承諾を得ているという。

 今回のもてぎテスト初日では、金石勝智REAL RACING代表の手により午前に33周、午後に45周をこなした“ホンダFR研究車”。ベストタイムはトップから5秒落ちの1分50秒634というタイムだった。

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