インディカー・シリーズは、レース中のオーバーテイクを促進するために使用されている『プッシュ・トゥ・パス・システム』のパワーを2016年は増幅させることを明らかにした。

 このプッシュ・トゥ・パス・システムは、ロード・ストリートコースのレースでドライバーがボタンを押すとエクストラのターボブーストを得られることができ、前走車に対して追い抜きを容易にするというもので、2012年のトロント戦から使用されている。

 インディカーは、来季からこのシステムのパワーを増幅させることを選択。2015年は150キロパスカルのターボ圧力に対し、システム使用時に160キロパスカルに増幅する仕様だったが、2016年は165キロパスカルまで圧力を上げるようだ。この圧力の増加によってさらに20馬力相当のパワーが追加される。

 レースで10回使用することができ、ボタンを押すと基本は20秒間エンジンパワーがアップし、セント・ピーターズバーグ、デトロイト、ソノマでは15秒間となる。

 このシステムの変更により、シボレーとホンダのエンジンは、シリンダーヘッドポート、キャブレーションキャンバー、燃料噴射装置、カムシャフトやピストンを2016年のホモロゲートの前にアップグレードすることができる。

「これらのアップデートは、マニュファクチャラータイトルを争うシボレーとホンダの間で、継続的でオープンな開発の一部である。エンジンのピークパワーを増加させれば、性能と耐久性を必要とされるからね」とインディカーのエンジン開発ディレクターのマービン・ライリーはコメントしている。

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