ヨーロッパGPのアクシデントについて、マーク・ウエーバーは、ヘイキ・コバライネンのブレーキングが早すぎて追突してしまったと語ったが、ロータスのチーフテクニカルオフィサー、マイク・ガスコインは、悪いのはウエーバーの方だと反論した。
オープニングラップで大きくポジションを落としたウエーバーは、早々にピットインし、コバライネンの後ろを走ることになった。ウエーバーは、自分がその前のラップでブレーキングした場所から80メートルも手前でコバライネンがブレーキを踏んだため、彼のマシンに乗り上げることになったと説明している。ウエーバーのマシンは高く舞い上がり、地面にたたきつけられた後、バリアにクラッシュした。幸いウエーバーもコバライネンも無事だった。
コバライネンの主張は、自分がポジションを守って走っていたらウエーバーが突っ込んできたというものだった。ガスコインもウエーバーの言い分に反論している。
「当然、どちらのドライバーもあんなアクシデントを起こしたかったはずがない。だがヘイキはストレートを走行し、ポジションを防御していたところ、誰かが後ろからヒットしたんだ」とガスコインはプレス・アソシエーション・スポーツに対してコメントしている。
「つまりミスを犯したのはどちらかというのは、我々からすると極めて明らかだ」
「マークはヘイキの後ろから迫ってきており、彼のマシンの方が圧倒的に速かった。ヘイキはグリップの関係で、あのポイントでブレーキングしなければならなかった。結局のところ、オーバーテイクが安全に行われるかどうかはオーバーテイクするドライバーにかかっている。そしてウエーバーはそれをしなかった。誰かが誰かに追突したら、それは前にいたドライバーのせいではない。ヘイキは予定どおりの場所でブレーキングをした。そして誰かにヒットされたんだ」
「(ウエーバーは)レースがうまくいっておらず、プレッシャーを感じていた。ただし、彼だってあんなことは望んでいなかった。どちらの側もだ。我々は自分たちのレースをしていく。しかしこういうことが起こることもある。これがモーターレーシングなのだ。(誰もけがをしなかったのが)一番大事なことだ」
「マークはこれで3戦中2戦でアクシデントに遭ったが、いつも自分は悪くないんだ」
一方、レッドブル・レーシングのチームプリンシパル、クリスチャン・ホーナーは、ヨーロッパGPのアクシデントについて、「マークは悪くないと思う。ヘイキのせいでもない。彼はプロだし、圧倒的に遅いクルマで走っていた」と述べている。
