ザウバーのチームプリンシパル、モニシャ・カルテンボーンは、ルーキーのエステバン・グティエレスを選んだのは、金銭面より才能の面が大きかったと語った。

 2013年、ザウバーはドライバーラインアップを一新、ニコ・ヒュルケンベルグとグティエレスを走らせている。セルジオ・ペレスはマクラーレンに移籍、小林可夢偉はAFコルセからWEC世界耐久選手権に参戦することが決定した。

 ペレスをサポートしているメキシコの大手通信業者テルメックスはメキシコ出身のグティエレスの支援も行っており、グティエレスの起用には金銭的な要因が大きく影響したとみられている。

 しかしカルテンボーンは、ドライバーを選ぶ際に最も重要なのは才能であり、金銭面の問題は二の次であると語った。

「私たちにとって国籍は全く重要ではありません。最終的に大事になってくるのは、速いドライバーかどうかです」とカルテンボーン。
「たくさんの要素に目を向けなければなりません」

「もちろん、昔と比べると今の方がチームはドライバーが持つ商業的な影響を重視するようになっています」
「でもドライバーがどれだけ資金を持ち込めるかという問題だけを見ているわけではありません。そこに目を向けつつも、ドライバーの才能を見ています」

「セルジオと契約する際、他にもたくさんのドライバー候補がいました。その中からセルジオを選んだのは、彼はとても才能のあるドライバーだと感じたからです。それが事実であることはすぐに証明されました」
「そうすると突然彼はペイドライバーとして見られなくなりました。可夢偉に関しては全く金銭的な要素はありませんでしたし、それは(2013年のドライバーたちに関しても)同じです」
「最初に見るのはパフォーマンス上のポテンシャルであり、その後に商業的なポテンシャルに目を向けます」

 グティエレスがこの2戦で見せたパフォーマンスに満足していると、カルテンボーンは語った。
 グティエレスは、まだポイントを獲得していないものの、13位と12位で開幕2戦を走りきっている。

「彼がF1にあっという間に適応したということが分かります」とカルテンボーン。
「サードドライバーとして走ったり若手ドライバーテストで走るのと、レースドライバーとして走るのは全く違うのです」
「彼は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていると思います」

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