エイドリアン・スーティルが、中国のナイトクラブでルノーのオーナー、ジニー・キャピタルの役員エリック・ルクスとの間でトラブルを起こしたとのうわさが流れている。
警察からもナイトクラブからも正式な発表はなされていないが、pitpassによると、中国GPでルイス・ハミルトンが優勝した後、上海のナイトクラブM1NTにおいて、ハミルトンが優勝祝賀会を開き、スーティルはそれに出席していたということだ。クラブにいた人々が、首から血を流したルクスがVIPルームから走り出てくるのを目撃しているということで、ルクスはスーティルを指差していたということだ。この事件とは無関係のハミルトンは、ボディガードと共にすぐさまその場を去ったという。
トルコGPのパドックでルクスは首に包帯を巻いていたといわれている。
イタリアの422race.comに対し、ルノーのオーナー、ジェラルド・ロペスは次のようにコメントしている。
「中国GP後、日曜にジニー・キャピタルのエリック・ルクスがかかわる事件があったことを認める。しかしこれはエリックと他の人物とのプライベートな問題であり、ロータス・ルノーGPはコメントする立場にない」
コメントを求められたフォース・インディアのスポークスマンは、「これは関係者のプライベートな出来事であり、我々は一切これに関する情報を持っていない。したがって我々としては一切コメントは行わない」
その後、スーティル本人がドイツのBild紙においてコメントを発表し、この一件は単なる事故であると述べた。
「2011年4月17日、中国GP決勝の後、僕はあるイベントに出席していた」とスーティル。
「このイベントに僕は一個人としてプライベートで出席していたが、非常に不運な行動を僕がとったことで、完全に無意識に他の人間を傷つけてしまった。この一件を僕は残念に思っており、その後謝罪した」
「これはプライベートな問題であり、F1やF1ドライバーという僕の職業とは直接関係ないことなので、この件についてこれ以上僕がコメントしないことをご理解いただきたい」
この件について詳しい状況が説明されないために、さまざまな報道がなされている。
フランス人ジャーナリストでLe FigaroでF1ブログを執筆しているセドリック・ボワザールによると、ハミルトンとスーティルはM1NTに着いた際にVIPルームが満席であることを知ったという。クラブはふたりの席を用意したものの、スーティルがよくない態度をとったため、ルクスが落ち着くように言ったという。ボワザールによると、その際にスーティルはシャンパングラスを割り、ルクスののどを傷つけ、血が流れたということだ。ボワザールはこの件は訴訟問題に発展しているとも述べている。