カリフォルニア州ソノマで開催されているIZODインディカー・シリーズ第13戦インフィネオン。26日に行われた決勝レースでは、ライアン・ブリスコ(チーム・ペンスキー)が2年ぶりの勝利を挙げた。2位にはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が入り、チャンピオン争いのライバルたちとの差を広げた。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、エンジントラブルで序盤にリタイアした。

 ポールポジションからスタートしたパワーは、誰をも寄せ付けない圧倒的な速さでトップを走り続けていた。ピットタイミングによってレースリーダーの座を明け渡すことはあったが、63周目までの57周をリード。最多リードラップを記録して今シーズン4勝目へと突き進んでいた。

 しかし前戦ミド・オハイオに続いて勝利の女神はパワーに微笑むのを拒んだ。パワーに代わって勝利を納めたのは、2番手からスタートしたチームメイトのブリスコだった。

 ブリスコはファーストスティントだけでパワーに7秒以上の差をつけられていた。ブラックタイヤでのスタートとペンスキー勢とは異なる作戦に出たダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)は、レッドタイヤ装着のセバスチャン・ブルデー(ドラゴン・レーシング)を抜きあぐね、パワーとの間に20秒以上もの差を突きつけられてしまった。

 そこまでの優勢を保っていたパワーだったが、彼が最後のピットストップを64周目に行うと、その次の65周目にブルデーがマシンのコントロールを失ってジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン)に激突。フルコースコーションとなった。そして、パワーがスロー走行を強いられている間にピットストップを行ったブリスコが難なくトップに立ったのだ。

 その後のレースでは74周目と77周目にリスタートが切られたが、ブリスコはトップを堅持。パワーは「トップに立とうとプッシュ・トゥ・パスを押したが、なぜだか効かなかった」と、2戦連続の2位フィニッシュを受け入れることとなった。

「フルコースコーションのタイミングの悪さで勝利を失った。でも、それもレースだ。今日はチームメイトのブリスコの勝利を讃えたい。彼はずっと速さを発揮して来ていながら、勝利に恵まれていなかった。今日も彼はいいレースを戦っていた。もちろん、あれだけリードを続けていたんだから、僕が勝ちたかった。でも勝てなかった。今日はポイントリードを広げられたことを喜びたい」とパワーは語った。彼は今日の2位フィニッシュにより、ロードコース・チャンピオンシップであるマリオ・アンドレッティ・トロフィーの3年連続獲得を決めた。

 2010年のテキサス以来となるキャリア8勝目を挙げたブリスコは、「この勝利には大きな意味がある。なにしろ、もう二度と勝てないかと思っていたぐらいだったから。前の勝利からもう随分と長い時間が経った」と笑顔を見せた。「去年は1勝もできず、とても苦しかった。全力を出し続けることに努めていた。速さはあった。しかし、それを結果に結びつけることができずにいたんだ。今日は、レース終盤がウィルとの激しいバトルになった。彼は確かに不運に見舞われ、トップから2位へと下がった。でも自分たちはずっと2位を保っていたからこそ、勝利に手をとどかせることができた」と語る。

 フランキッティは粘り強さを発揮して3位でゴール。「最後にはペンスキー勢にプレッシャーをかけた。でもパスはできなかった。彼らはソノマで強い。それを今日は覆せなかった。自分たちは幾つかの場所で劣っていたよ」と語った。

 ランキング2位でソノマ入りしていたライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)は7番手スタートだったが、レース終盤の74周目に切られたリスタートを4位につけて迎えていた。ランキング3位のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)、4位のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)より前方のポジションだったのだ。

 ところが、アレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポーツ)に接触されてスピンし、エンジンストールをして1ラップダウンに。これで彼は完全にキレてしまい、77周目のリスタート後にはEJ.ビソを弾き飛ばし、タグリアーニと同じようにペナルティを課せられ、18位でのフィニッシュとなった。タグリアーニを相手に怒りを表していたハンター-レイだったが、まったく同じ行為をビソに対して冒したのだから、彼には非難をする資格はないだろう。パワーとのポイント差が5点から36点へと大きく広がった怒りや悔しさは理解できるが……。

 カストロネベスは1周目にディクソンをスピンさせてペナルティを課せられた。自らの初タイトルの可能性と、ディクソンのチャンピオンの可能性を危機に陥れるアクシデントだった。それでも、カストロネベスは6位まで挽回してゴール。ポイントランキングは3位を保った。パワーとのポイント差は、レース前の17点差から41点に広がった。しかし、まだタイトルのチャンスは残されている。

 ディクソンは1周目のスピンで15位まで下げた順位を、ピットタイミングを早める作戦によって6位まで挽回させたが、レース中盤にフロントウイングを損傷。再び順位を大きく下げ、最終的に13位でのフィニッシュとなった。2戦を残してパワーとの差は54点となっている。

 佐藤琢磨は、スタートで1台をパスして25位に上がったが、2周目にしてホンダエンジンがブロー。ソノマでのリタイア1号となった。「次のボルティモアは思い切り走ります。ストリートでの僕らのマシンは速いはずだし、エンジン交換のペナルティでまたしても10グリッド降格になりますけど、追い上げるレースを見せたい」と琢磨は話していた。

 今日のレースでは、7位フィニッシュしたサイモン・ペジナウ(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)はルーキー・オブ・ザ・イヤーを2戦を残して獲得した。

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