IZODインディカー・シリーズ第5戦インディ500は21日、ポールポジションを決する『ポールデイ』が行われ、プラクティスから好調を維持していたアレックス・タグリアーニ(サム・シュミット)がカナダ人として初のポールポジションを獲得した。佐藤琢磨(ロータス/KVレーシング)は10番手につけた。
朝から曇り空に覆われていたインディアナポリスだが、ポールデイの予選は予定通りに午前11時に始まった。しかし、午後4時までの第1セグメントは、残り30分少々というところで雨によってストップした。
この時点まででトップ9となる“ファストナイン”だったのは、タグリアーニ、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、ダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)、ダン・ウェルドン(ブライアン・ハータ・オートスポーツ)、タウンゼント・ベル(サム・シュミット)、エド・カーペンター(サラ・フィッシャー)、ウィル・パワー(ペンスキー)、オリオール・セルビア(ニューマン・ハース)、バディ・ライス(パンサー)だった。
ポール候補最右翼と見られていたエリオ・カストロネベス(ペンスキー)は16番手に沈み、2度目のアタックを行うことはなかった。ライアン・ブリスコー(ペンスキー)は予選直前のプラクティスでプライマリーカーを壊す大きなミスを冒し、スペアカーでのアタックを3回行いながら、今日グリッドを与えられる24番手にも入れなかった。
予選第2セグメントは雨のために5時25分スタートとなり、9人のドライバーがアタックを1回だけ行なうチャンスを与えられる“ファストナイン”が行われた。
予選第1セグメントで227マイル台をマークしたのはトップのタグリアーニひとりだったが、第2セグメントでは2番目にアタックしたセルビアが227マイル台の平均スピードをマーク。それを8番目にアタックしたディクソンが上回り、残るアタッカーは第1セグメント最速のタグリアーニだけとなった。
タグリアーニはプラクティスからずっと速さをアピールしてきていたが、今日2回目のアタックでも実力を遺憾なく発揮。227.472マイルのアベレージをマークして、インディ500での初のポールポジション獲得を達成した。カナダ人のインディ500のポールは史上初だ。サム・シュミット・モータースポーツにとってもインディ500でのポールはこれが初めてとなる。
佐藤琢磨は10番手。トップ9入りを惜しくも逃した琢磨は2回目のアタックを希望していたというが、チームがそれを許さなかった。昨年は予選落ちの危機を経験しているだけに、2回目の挑戦での10番手グリッド獲得は喜んでいい結果だろう。
アンドレッティ・オートスポーツ勢は今日も苦戦が続き、スポット参戦のジョン・アンドレッティが17番手となったものの、レギュラーの4人は揃って24番手に入れず、バンプデイでグリッド獲得を目指す。明日、予選2日目は、正午から夕方6時までの戦いとなる。
