将来に向けF1エンジンレギュレーションの変更が検討されており、ターボエンジン、直噴ガソリンエンジン、ガスタービンエンジンなどへの変更が提案されているようだ。
世界的な情勢を考慮し、より環境に優しい方向に向かわざるをえないという点では意見が一致しているが、どのようにしてその目的を達成するのか、その手段はまだ決定していない。
2013年からF1でターボエンジンを使用するという案が出ており、フェラーリは、そうであれば直噴ガソリンエンジン(GDI)を使用すべきだと主張している。
「F1が実際のドライビング環境に貢献するものを開発しなければならないのだとすれば、エンジンに関してはターボチャージャーとGDIがそのベストのソリューションだ」とフェラーリのCEO、アメデオ・フェリサはオートカーマガジンに対してコメントしている。
「我々はそれなら支持する。運転効率とエンジンをポジティブな形で利用するための最もいいソリューションだ」
一方で1970年代初期に最初にトライされたアイデアに戻るという提案もある。プロジェクト1221社は、ガスタービンエンジンが将来のF1で使用されるべきであると考え、エンジンのデザインに関してF1の商業権所有者であるバーニー・エクレストンにアプローチしたという。同社のCEO、アンドレアス・アンドリアノスは、もしこれが承認されれば、2013年から使用できるようエンジンを準備することができると主張している。
アンドリアノスは、ガスタービンエンジンは内燃機関よりもコストがかからないと指摘している。燃費は現在のエンジンよりよくないものの、環境に優しいバイオディーゼル燃料を使用するため、マイナスを補って余りある効果があるだろう。従来のクーリングは必要なく、パッケージングの問題も少なくなる。しかし一方でガスタービンエンジンはストレスメンバー化することはできず、ギヤボックスに関しても解決すべき問題が出てくる。
アンドリアノスは、F1のエンジンをすべてガスタービンにすることを主張しているわけではなく、適切な均等化の下で、ターボエンジン、あるいは現在の自然吸気エンジンと競合することになっても構わないと述べている。